統合失調症の症状は非常に多彩であり、この症状があったら統合失調症と診断されるという決定的な症状はありません。統合失調症の症状は大きく3つの症状群に分けられます。一つ目は幻覚(幻聴を主とする)、妄想、精神運動興奮など陽性症状と呼ばれるもので本来存在しないものが出現するものです。これらは発症時や服薬中断等による症状の再燃時に目立つ症状です。2つ目は感情の表出が乏しくなったり興味や自発性の低下などが見られます。これらは本来あるべきものが減退したもので陰性症状といわれ、発症後徐々に出現してくる症状です。3つ目には日常生活における適切で柔軟な思考・判断ができなくなる。ものごとの応用や複雑なことができなくなる、些細なことにこだわるなど認知機能の障害です。これも陰性症状同様発症後徐々に出現してくる症状です。実際には個々の患者さんによってこれらの症状が複雑に絡み合って病状を形成します。また統合失調症の発症初期にはこれらの典型的な症状がはっきりせず漠然としてイライラ、不眠、倦怠感を訴えて引きこもったりして若年者のうつ病と区別が困難なこともあります。

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