栄養管理室

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栄養管理室について

栄養管理室の基本理念

栄養管理室は、治療の一部を担う部門として、食事について次のような基本理念をふまえ業務にあたっています。

栄養管理室の基本姿勢

  1. 食事とは人間が生命を維持し、活動するのに必要な栄養素とその量を満たすものです。医療の中では、患者様の病気を改善する助けとなるよう、必要な栄養素とその量をコントロールいたします。

  2. 食事は文化的な要素を含んでいます。病院のお食事も「文化性」を有するように努めます。

運営方針

  1. 栄養管理室職員は、患者様が必要とする医療に適切な対応を行い、治療に貢献し、患者様から信頼され、満足を得られるように努めます。

  2. 栄養管理室職員は、各種研修会に積極的に参加し、自己研鑽に努め、チーム医療の一員として、その責任を果たすように努めます。

入院中のお食事について

当院では、普通食の他、各疾患に合わせたお食事や、摂食状況に応じて形態を調整したお食事などのご用意をしております。

一般食
<常食・軟菜食>
普通食です。バランスのとれた健康食です。

<分粥食・流動食>
普通食より軟らかく調理されており、食欲のないときなど食べやすくなっております。段階的に数種類ご用意しております。

<行事食>
年間23種類程度実施しています。写真はその一部です。これ以外にも季節の旬素材を用いた季節献立を実施しています。

正月の朝食

正月の昼食

正月の夕食

ヴァレンタインデー

ひな祭り

みどりの日

お盆

治療食
<エネルギーコントロール食>
糖尿病、脂質異常症などの方や体重のコントロールが必要な方に、カロリーを調整したバランス食です。

<たんぱく質・ナトリウムコントロール食>
高血圧、心臓病、腎臓病などの方にたんぱく質と塩分を調整したお食事です。

<脂質・たんぱく質コントロール食>
肝臓病、膵臓病、胆石などの方に、脂肪とたんぱく質を調整したお食事です。

<消化管庇護食>
胃・十二指腸潰瘍などの方に、軟らかく消化しやすく調整したお食事です。

<検査食>
検査のために食物繊維などを調整したお食事を用意しております。

<その他>
粗きざみ、きざみ、ミキサーといった形態を調整したお食事もご用意しております。
お子様には小児食、赤ちゃんには離乳食やミルクをご用意しております。
重症児(者)の方用のお食事もございます。
また、お食事の摂取が難しい方には、濃厚流動食(栄養剤)もご用意しております。

*患者様の召し上がるお食事の種類は、主治医の指示によります。

非常食について

<非常食>

当院では、災害に備えて非常食を備蓄しておりますが、賞味期限が前に、備蓄食材を用いた料理を 患者さんのお食事の食材として取り入れ、提供させて頂いております。
 召し上がって頂いても、「これが非常食なのか?」と思えるほど違和感もなく通常の食材となんら変わりがないように調理しておりますが、ご提供の際はメッセージカードを添えてご提供させていただいております。

1.野菜ジュースで作ったミネストローネ

2.非常用レトルトカレーをアレンジ

栄養相談のご案内(入院・外来)

当院では、管理栄養士が患者様の状況にあわせた食事についての栄養相談を行っております。
糖尿病、脂質異常症、高血圧、体重のコントロールがうまくできない、食べ物が呑み込みにくいなどでお困りの方や食事の摂り方などにご興味のある方は主治医までお申し出ください。お待ちしております。

栄養相談1
栄養相談2

チーム医療

栄養管理室ではNST(栄養サポートチーム)、褥瘡対策チーム、病棟カンファレンスなどに参加し、医師、看護師をはじめとする多職種のスタッフと協働でチーム医療に取り組んでおります。

当院のお食事について

  コロナ禍が長期化する中で、当院の栄養管理室では、入院中の患者さんが食事で少しでも「癒し」を感じて頂けるよう、ささやかですが、様々な工夫に取り組んで参りました。そのいくつかをご紹介させて頂きます。

①季節感
 当院の敷地内(東京ドーム4つほどの広大な敷地です)では、どの季節でもその時期にあった植物がきれいに咲いており、敷地内を散策するだけで季節や、季節の変化が分かります。
 しかし、コロナの感染拡大当初は、外出も儘ならなかった時期があり、外の植物を散策しながら季節を感じることが出来ませんでした。

 そこで、暦の上での祝日や記念日に行う、いわゆる「行事食」は今までも実施していましたが、それ以外に、その季節に特有の旬の食材を用いた料理を1品、月に1~2回程度ですが、日常のお食事に加える試みを始め、現在まで継続しています。
 大層な料理ではありませんが、例えば「おでん」は、少量ではありますが、お出汁のかおりが立つように、丁寧にとった天然だしから煮込み、盛り付け時にはそれぞれのお椀に鰹節を盛り付ける、けんちん汁は、けんちん汁発祥と言われている鎌倉・建長寺の作り方を参考に調理するなど、毎食は困難ですが1食だけ、こだわった食材と調理、盛り付けを行い提供させて頂いています。(写真1参照)
 この季節料理は、配膳の際にそのままではわかりにくいので、食事のネームカード(食札)にその料理の材料や関連するイラストを入れて提供させて頂いております。
 それ以外でも、入院中は季節の変化を体感しにくいため、月の上下旬に1回は、季節の花等を印刷した用紙に食事のネームカード(食札)を印刷しています。(写真2)

 患者さんから、この食事のネームカードに、時折、返礼の温かいメッセージが書かれており、癒しの食事をと思っていた、私達、栄養管理室スタッフ及び委託職員一同が反対に癒されております。
 メッセージを下さった皆様に、改めて御礼申し上げます。

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②特別メニュー
 コロナ禍で一時期休止しておりました「選択食」の再開に当たり、内容のリニューアルについて栄養管理室の管理栄養士と委託職員で話し合いを行いを何度も行い、メニュー開発と調理方法の調整を行いました。そして、名称を「選択食」から「特別メニュー」に変更し、令和5年1月18日から開始することとなりました。
 週2回(水曜日と木曜日)、昼食と夕食について実施致します。
 治療上の制限を必要としない常食を召し上がっている患者さんで、主治医の許可があれば選んで頂ける「特別メニュー」では、通常の病院食とは一線を画す、外食メニューに近い料理で、衛生管理上、問題のないものを考案しました。委託職員も頑張って対応頂けることとなりました。

 病院のお食事については、「家庭でも出来るような料理が何故出来ないのか」「外食メニューや旅館、ホテルでも出せているのになぜ病院ではこの程度なのか」「組み合わせが一般的でない」等々、ご意見を頂くこともあります。
 病院食の調理工程では、ご家庭や外食或いはホテル、レストランと、厨房内システムや調理人員数、提供する量、種類が異なりますが、一番の違いは、国から指定されている「大量調理マニュアル」という規則に則った厳しい衛生管理の中で、食事を調理、提供する必要があるということです。
 例えば、この規則に則ると、「ミディアムレア」の状態のステーキは中心温度が規定に満たないので提供できません。

 病院食を召し上がる方々は患者さんです。病院食の目的は「傷病者」の療養ですから、特に衛生管理には十分な配慮が必要となるので仕方ありません。
 その他、現在当院では1食に100種類以上の種類の食事を調理、提供していますので、可能な限り個別に対応出来るよう努力はしておりますが、宗教上の禁忌や食物アレルギーのような場合を除き、全ての嗜好には対応できておらず、申し訳ございません。

 そこで、特に食事の制限がない方々にはなってしまいますが、食事を楽しんでいただけるように始める「特別メニュー」です。
 このメニューをお選びいただきますと、通常のお食事に別料金が加算されますが、通常の病院食よりも自由度の高いメニューとしましたのでお楽しみ頂けると思います。
 今後は、特別メニューの回数を重ねながら、メニューの幅も増やす予定です。

Nutrition news

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入院中の患者さんには食事で「癒し」を感じて頂けるよう、季節食材を用いた料理に関するお知らせを作成し病棟へ掲示しています。

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栄養コラム

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日々の皆様の生活にお役立ていただけると嬉しく思います。