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薬物依存症外来

薬物依存症とは

 薬物依存症とは、自分の意志では薬物の使用をコントロールできなくなってしまう障害です。薬物のせいで仕事や信用を失ったり、家族がバラバラになったり、逮捕されて刑務所に服役したり、あるいは精神科病院に入院したりしても、なかなか薬物をやめることができません。「もう二度と使わない」と何回も誓い、「これが最後の一回」と何十回も決意しながらも、また手を出してしまう。つまり、「わかってはいるけどやめられない」、それが薬物依存症なのです。
 薬物依存症はれっきとした精神医学的障害です。決して意志が弱いからでも反省が足りないからでもありません。そして精神医学的障害である以上、いくら説教や叱責、あるいは罰を与えても、それでよくなるものではないのです。なぜなら、薬物を使ったことのある脳は、いつまでも薬物の快感を記憶していて、自分でも気づかないうちに、その人の思考や感情を支配してしまうからです。ですから、薬物依存症に対する専門治療が必要なのです。

薬物依存症外来の特色と治療の内容

 わが国の薬物関連障害の医学的治療は、もっぱら幻覚や妄想といった中毒性精神病の治療に終始し、より根本的な問題である薬物依存症に対する治療はほとんど顧みられないできました。そのような現状を変えるために、現在私たちは、薬物依存症に対する専門的治療プログラムの開発に取り組んでおります。当外来では、その治療プログラムを提供させていただきます。
 その具体的な内容は以下の通りです。

  • 薬物依存症に対する集団精神療法: 患者さん数名~十数名程度のグループを対象として、集団認知行動療法による治療を行います。
  • 上記の集団認知行動療法の補足として、個人精神療法、ならびに、薬物関連精神障害に対する薬物療法(薬物に関連する様々な精神的な問題のなかでも、入院を要しない比較的軽症の症状に対する薬物療法)を行います。
【注意】

※薬物依存症外来で実施される治療プログラムには、入院治療は含まれておりません。あくまでも外来だけの治療プログラムです。

※薬物依存症外来における治療の中心は集団認知行動療法です。したがって、集団認知行動療法を希望されない方は、当外来の治療対象とはなりません。また、薬物問題の他に、別の精神障害をお持ちであり、そのせいで精神状態が非常に不安定な方は、当外来の治療対象とはなりません。

※薬物依存症外来では、国立精神・神経医療研究センターの精神保健研究所薬物依存研究部と病院との共同研究の一環として、「薬物依存症に対する認知行動療法の開発と効果に関する研究」を行っております。受診した患者さまには研究に対するご協力をお願いしていることを、あらかじめご了承いただきたく存じます。

薬物依存症外来の対象患者さま

薬物依存症外来がお役に立てる患者さまは以下のような病状の方で、しかも、グループによる治療法(集団認知行動療法)への参加を希望される方です。

  • 覚せい剤や大麻などの規制薬物を「やめたい」と考えている方、あるいは、自分自身ではまだ迷いがあるが、周囲からは「やめた方がよい」といわれている方
  • 向精神薬や鎮痛剤を治療以外の目的で用いていて、自分では「やめなければいけない」と思っている方、あるいは、自分自身ではまだ迷いがあるが、周囲からは「やめた方がよい」といわれている方
  • 薬物の後遺症による幻覚(幻聴・幻視)や妄想、気分の変動や興奮性といった症状が、日常生活に支障があるほど重篤ではなく、予約外の緊急対応や入院治療を必要としない方(私たちが提供できるのはあくまでも週1回の外来治療です。したがって、週1回の外来治療では薬物をやめていくことが困難と考えられる病状の患者さま、あるいは、中毒性精神病が重い患者さまの場合には、ご要望に応えることができません)
  • なお、当院一般精神科外来、もしくは、他の精神科医療機関に通院中で、すでに精神症状に対する薬物療法などの治療を受けている患者さんが、「薬物依存症」だけの治療を目的として、当専門外来を利用することも可能です(ただし、その場合には当院における通院治療は、自立支援医療による通院費補助の対象とはならない場合があることをご了承下さい)。

受診申し込み方法と治療のながれ

1.受診申し込み方法

 当専門外来への受診を希望される方は、下記のメールアドレスにEメールでご連絡を下さい。

yakubutsuizon@ncnp.go.jp

 その際、メールのなかで以下の1〜14の項目について必ずお教えください
なお、メールで回答していただいた情報に関しては、診療以外の目的で使用することはいっさいありません。
診療上の守秘義務は守られますので、安心して正直にお教えください。
(メールの本文に以下の質問文を「コピー&貼り付け」していただくと便利です)

1.氏名:          性別:   

2.生年月日:19  年  月  日生まれ  年齢: 歳 

3.連絡先の電話番号:

4.現住所:

5.現在、体の病気で治療を受けている方は、その病名をすべて書いてください:

6.過去に1回でも乱用したことがある薬物の名前をすべて書いてください:

7.現在、薬物の乱用が止まっていない方、あるいは止まっているけれど、「また使ってしまうかも」と不安を感じている方の場合、治療を受けたいと思っている乱用薬物の名前をすべて書いてください:

8.現在、薬物の乱用が止まらないこと以外に、困っている症状(たとえば幻聴や不眠)がありましたら、くわしく書いてください:

9.現在、薬物の乱用が止まっている方の場合、後遺症として困っている症状(たとえば幻聴や不眠)がありましたら、くわしく書いてください:

10.現在、お酒は飲まれますか?毎日アルコールを飲んでいる方は「毎日」、毎日ではないがときどき飲む方は「ときどき」全く飲まない方は「飲まない」とお答えください:

11.これまで精神科で治療を受けたことがある方は、何年(または何歳に、何という名前の病院(またはメンタルクリニック)に通院(または入院)したことがあるか、すべて書き出してください:

12.これまで薬物を乱用した結果(たとえば覚せい剤取締法違反)、逮捕・補導あるいは服役したことはありますか?「ある」または「ない」で答えてください:

13.これまで薬物とは直接関係のないこと(たとえば放火、窃盗)で逮捕・補導あるいは服役したことはありますか?「ある」または「ない」で答えてください:

14.以上のほかに、何かご質問やご要望などございましたら自由にお書きください:

2.受診日決定のご連絡

 上記のメールを受け取ってから、当専門外来での治療が役に立つ病状であるかどうかを判断させていただいたうえで、2~3日以内(休日・祝日が続く場合にはもう少しお時間をいただく場合があります)に、Eメールにて返信させていただきます。

 原則として、その返信のなかで受診予約日についてお知らせさせていただきますが、場合によっては、患者さまの病状についてもう少しくわしくお教えいただくために、追加の質問をさせていただくこともあることを、ご了承いただきたく存じます。

 また、一度決定した初診日がどうしても都合が悪くなった場合には、予約申し込みをしたメールアドレス(yakubutsuizon@ncnp.go.jp)にEメールにてご連絡ください

なお、現在、他の精神科医療機関通院中の方の場合には、必ず主治医の先生からの紹介状(診療情報提供書)を持参して受診するようお願いいたします

3.治療の流れ

 まず初診において専門的な病状評価を行い、次回から本格的な治療が行われます。なお、薬物依存症外来では、初診担当医と再診担当医が異なります。したがって、受診された方の主治医となるのは再診担当医ということになります。再診日の詳細については、初診時にご説明致しますのでご了承下さい。

初診担当(毎週木曜日10:00~12:00)

最初の重症度評価を行い、当外来での治療が適切かどうかを判断させていただきます。

松本俊彦
国立精神・神経医療研究センター病院精神科医師,国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部 部長, 精神保健指定医, 精神保健判定医, 精神神経学会精神科専門医・指導医
再診担当(毎週木曜日13:00~15:00)

主治医として治療を担当します。

松本俊彦
谷渕由布子
国立精神・神経医療研究センター病院精神科医師, 精神保健指定医, 精神神経学会精神科専門医・指導医
船田大輔
国立精神・神経医療研究センター病院精神科医師, 精神保健指定医, 精神神経学会精神科専門医

交通機関: 最寄り駅からの道のり

  • 西武新宿線拝島行または西武遊園地行にて萩山駅(南口)下車、徒歩7分
  • JR中央線国分寺駅乗換え、西武多摩湖線萩山駅下車、徒歩7分
  • JR武蔵野線新小平駅下車、徒歩10分

〈センター内地図〉

〈詳細地図〉

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