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研修プログラム・司法精神医学コース

1.プログラムの目的と特徴

 我が国でも医療観察法が平成17年に施行され、続いて平成21年には裁判員裁判制度が開始され、精神鑑定や司法精神医療に関する専門的知識を持つ精神科医に対する社会的ニーズが高まり、その養成が求められている。本プログラムは、このような背景を踏まえ、司法精神医療の専門的知識・経験を持つ精神科医を養成することを目的とした実践的教育プログラムである。このコースの履修によって、次のような知識を獲得したり、経験したりすることが期待される。また、精神保健指定医、精神保健判定医、日本司法精神医学会認定精神鑑定医の資格取得を目指すことができる。

  • ① 司法精神医療に関する知識・経験 (指定医療機関における、多職種によるチーム医療、クロザピン処方、認知行動療法)
  • ② 精神保健指定医取得に必要な8症例の経験(精神保健福祉法)
    (なお、医療観察法により指定入院医療機関に入院している事例は、精神保健福祉法の措置入院相当とされており、医療観察法病棟で担当した事例も、精神保健指定医のケースレポートに使うことができる。)
  • ③ 精神保健判定医として必要な知識・経験(医療観察法)
    * 精神保健判定医とは、医療観察法において定められた資格であり、裁判官と協力して対象者の入院や通院を決定する。
  • ④ 裁判所、検察官、弁護士などから依頼される精神鑑定を実施するための知識・経験
  • ⑤ 裁判員裁判における精神鑑定書の作成と法廷での証言に関する知識・経験

2.研修内容と到達目標

 本コースの最も大きな特徴は、下記に示す精神鑑定、指定入院医療機関における入院医療などを実際の症例を通して体験し、自ら実施できる能力を身につけることを目標としている点である。このプログラムには、2つのコースが設定されている。なお、本コース在籍中に大学院に進学し、学位取得することもできる。

  • 司法精神科医-専門養成コース:
     臨床研修2年間の修了者であること。なお、精神科での臨床経験年数および精神保健指定医の資格の有無は問わない。研修期間は3年間であり、主たる勤務は、国立精神・神経医療研究センター病院、医療観察法病棟(8、9病棟)である。また、同院の外来にて医療観察法通院医療に携わることができる。ただし、精神科医としての臨床経験がない者は、必要に応じて1~2年間、同院内の一般精神科病棟勤務を行い、精神科医としての一般的知識を修得後、医療観察法病棟に勤務する。
     全国には国立病院機構の運営する指定入院医療機関32施設があり、半年から1年程度、同施設の医療観察法病棟に常勤医師として勤務を経験することができる。
     公益社団法人日本精神神経学会(以下、精神神経学会と略)専門医制度に準拠した研修を実施し、希望の者には3年間の研修により精神科専門医の資格取得することができる。
    ※精神神経学会専門医制度に準拠した研究を希望の者は、別に精神神経学会より公開される、当院が基幹施設となる「研修プログラム」を参照し、専攻医登録サイトから応募すること。
    <参考:日本専門医機構 新専門医制度の研修プログラム応募手順>
    http://www.japan-senmon-i.jp/program/application_flow.html
  • 司法精神医学研修コース:
    国立精神・神経医療研究センター病院のレジデントを対象として、研修期間中に6ヵ月間(~1年間)、司法病棟(医療観察法病棟)にローテーションする。なお、本コースは、精神科経験年数および精神保健指定医の資格の有無を問わず、院外からの6ヵ月間のみの研修参加も可能である。例えば、今後、指定入院医療機関、指定通院医療機関に勤務する予定の医師を対象とする研修、または精神鑑定の基本的知識を獲得するための研修等である。

<週間スケジュール 医療観察法8病棟の例>

 原則として、木曜日を研究日(外勤日)とする。なお、医療観察法病棟としての当直研修は予定されていない(希望により研修可能)が、一般精神科の当直を月1~2回程度行う。

(例)

午前午後
病棟勤務治療評価会議(ケースカンファレンスなど)
病棟勤務抄読会、医局症例検討会、研究会、倫理会議(月1~2回)
治療プログラム参加司法病棟症例検討会、運営会議(月1回)
外勤日
病棟勤務病棟勤務

なお、適宜、刑事責任能力に関するケースカンファレンスを実施している。

3.指導医リスト

臨床指導担当

  • 1)第二精神診療部長:平林 直次
    東京医科大医 昭和61年卒、
    同大学院平成4年修了、医学博士
    精神保健指定医、精神保健判定医、産業医
    日本精神神経学会 専門医・指導医、
  • 2)精神科医長:大森 まゆ
    長崎大医 平成9年卒
    精神保健指定医、精神保健判定医、
    日本精神神経学会 専門医・指導医
  • 3)精神科医長:田口 寿子
    東京大医 昭和59年卒
    東京医科歯科大学大学院 平成19年修了、医学博士
    精神保健指定医、精神保健判定医
    日本精神神経学会 専門医・指導医
  • 4)精神科医師:大町 佳永
    東京女子医大医 平成16年卒
    山梨大学大学院 平成27年修了、医学博士
    精神保健指定医、日本精神神経学会専門医
    日本認知症学会 専門医
  • 5)精神科医師:柏木 宏子
    鹿児島大医 平成16年卒、
    精神保健指定医、
    日本精神神経学会 専門医・指導医
    日本司法精神医学会学会認定精神鑑定医
  • 6)精神科医師:竹田 和良
    弘前大医 平成21年卒
    精神保健指定医

その他、非常勤 司法病棟勤務 精神科医3名

研究指導担当

  • 1)司法精神科臨床研究センター 実態分析室長 河野 稔明
    東京大医健看 平成12年卒
    同大学院平成19年修了、医学博士
    精神保健福祉士

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