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消化器科 概要

 当科は、一般的な消化器科として質の高い診療を幅広く行うと同時に、精神・神経センターにおける消化器科としてのミッションも担っています。

 一般的な消化器科の機能として、消化管、いわゆる胃腸の疾患と、肝・胆・膵疾患を幅広く診療します。上部・下部内視鏡、腹部超音波やCT、MR検査なども必要に応じて施行し、診断・治療を行います。頻度の高い疾患として、消化管では、逆流性食道炎、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃ポリープ、胃癌、大腸ポリープ、大腸癌などが、肝・胆・膵に関しては、脂肪肝、C型慢性肝炎、胆石症などがあります。また、内視鏡を用いた食道静脈瘤の治療、胃・十二指腸潰瘍の出血に対する止血術、胃・大腸のポリープ切除術、あるいは閉塞性黄疸に対するドレナージなども行っています。

 当科はこれらに加えて、当センターの消化器科として特徴ある診療と情報発信をめざしています。当センターの対象である「こころと神経」と消化管は、深いつながりを持っています。ストレス社会といわれる今日、消化管はストレスの影響を最も受けやすい臓器のひとつです。ストレスにより分泌されるホルモンが、消化管の神経や炎症細胞に働き、消化管の動きや炎症を亢進・増悪させることが明らかになってきました。また、消化管には中枢と同じくらいの数の神経細胞が存在し、消化管運動や分泌・吸収、知覚などを制御しており、「消化管は第2の脳」と言われています。たとえば、一見神経とは無関係に思われる慢性便秘なども、消化管の神経の減少や障害が認められます。今後中枢神経における神経の保護や再生が消化管にも応用される可能性があります。
 このような状況を踏まえ、当科では特に、機能性消化管障害(機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群、慢性便秘など)と、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)に力を入れ、多くの症例を診療すると共に、基礎的研究も行っています。
 機能性消化管障害は、内視鏡検査などで明らかな異常が無いにもかかわらず腹部の症状が続く疾患で、胃もたれなど上腹部の症状が主体の機能性ディスペプシアと、腹痛や便通異常など下部消化管症状が主体の過敏性腸症候群があります。これらの疾患に対し、その人の全体の状況を把握し、症状の原因となる病態生理を考慮した治療を行っています。また、場合により当院の心療内科にも並行して受診して頂くなど、総合的な診療を行っています。
 一方、炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎に対しては、通常の内服治療に加えてCAP療法やサイクロスポリンなど免疫抑制剤の使用を、クローン病に対しても、内服治療に加えて当科が先駆的に行ってきた栄養療法や生物学的製剤(レミケード)などの使用を、その人の状況に合わせて選択し、組み合わせ、総合的な治療を行っています。

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