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NCNP 精神保健研究所 薬物依存研究部 心理社会研究室長 嶋根卓也が第7回国際自殺予防学会アジア・太平洋地域大会(IASP)でPoster Awardを受賞

2016年6月30日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)

 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:水澤英洋)・精神保健研究所(所長:中込和幸)薬物依存研究部(部長:松本俊彦)の心理社会研究室長 嶋根卓也は、第7回国際自殺予防学会アジア・太平洋地域大会(7th Asia Pacific Regional Conference of the International Association for Suicide Prevention)でPoster Awardを受賞しました。

 第7回国際自殺予防学会アジア・太平洋地域大会(IASP)は、“ Building bridges for a new start beyond borders ”をテーマとして、第40回日本自殺予防学会総会との同時開催で、2016年5月18日~21日、東京にて開催されました。

■受賞演題:Evaluating the gatekeeper training program for community pharmacists in Japan: focus on prescription drug overdose
Takuya SHIMANE, Hidenori FUJIHARA, Hiromi MIYANO, Shinji NISHIKAWA

 向精神薬等の過量服薬(オーバードーズ)が自殺リスクを高める可能性が指摘されています。 生前に精神科受診歴を有する患者様の半数以上が、自殺行動におよぶ直前に、手元の向精神薬等を過量服薬していたことが自殺既遂者の遺族を対象とした調査で報告されています。 その一方で、院外処方化が進み、向精神薬を含む処方薬の多くは、地域の薬局で薬剤師から患者様に手渡されている現実があります。
 そこで私たちは、向精神薬等の調剤に携わる薬剤師は、自殺予防のゲートキーパー(悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげる人)となり得ると考え、薬剤師に対して処方薬乱用に焦点を当てたゲートキーパー研修を実施し、その介入効果をモニタリングしました。
 ゲートキーパー研修を受けた介入群(83名)のうち、過量服薬のエピソードを医師へフィードバックした薬剤師は、介入前(53.8%)から介入後6ヶ月(73.1%)かけて有意に上昇することが明らかとなりました。 一方、研修を受けていない対照群(231名)では、介入群のような上昇はみられませんでした。
 薬剤師(薬局)から医師(病院、診療所)への情報提供を確実に行うことで、再発予防としての注意喚起となるほか、過量服薬防止を意識した内容(使用薬剤、処方量、処方日数など)に処方が適正化される可能性が期待できます。
 

表彰状

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