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国立精神・神経医療研究センター 太田深秀室長
第12回アジア栄養学会議で「Young Investigator Award」を受賞

2015年5月21日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)

 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、総長:樋口輝彦)・神経研究所(所長:武田伸一)疾病研究第三部(部長:功刀浩)室長 太田深秀は、第12回アジア栄養学会議(ACN2015)でYoung Investigator Awardを受賞し、2015年5月17日の式典において表彰されました。

 第12回アジア栄養学会議(ACN2015)は、アジア栄養学会連合会(Federation of Asian Nutrition Societies)が4年に一度開催するもので、若手の優秀な研究者にYoung Investigator Awardを授与しています。「みんなの健康長寿のための栄養と食糧」をメインテーマに本年5月14日からパシフィコ横浜で開かれました。

■受賞演題:Effect of L-theanine on glutamatergic function in patients with schizophrenia
 緑茶特有のアミノ酸成分であるテアニンはこれまでに認知機能に影響を及ぼすほか、リラックス効果や睡眠改善効果などがあることが明らかになっている。今回我々は統合失調症患者にテアニンを2ヶ月間摂取していただき、臨床症状や睡眠障害の変化を検討した。その結果、テアニンは統合失調症の臨床症状を改善させ、また睡眠の質を高める効果を持つことが明らかになった。またMagnetic resonance spectroscopyを用いた解析から、テアニンは脳内のglutamine酸系神経系の活動を調整することが明らかになった。

本研究の意義として、統合失調症の食事療法としてテアニンが有効であることが明らかになった。テアニンは安全なサプリメントであり、日々の治療にこれを追加することで症状の緩和がはかれるものと期待される。

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