◆精神保健研究所
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研究部の紹介

部署名 各部紹介
精神保健計画研究部 精神保健の政策立案のための調査及び研究を行うため、昭和61年10月に設置された。精神保健計画研究部の役割は、①精神保健福祉の現況と施策効果の観察・評価(モニタリング研究)、②精神科臨床に関する現場との共同実証研究や研究方法論の提供(臨床疫学研究)、③精神保健福祉施策の重要課題の解決方策を得るための情報収集と分析(政策情報研究)である。これらは精神保健医療福祉の現状把握、施策評価、精神科臨床の科学的評価、効果的な施策の探求に欠くことのできないものである。
薬物依存研究部 研究、研修、社会的活動の3つを柱に活動を行っている。研究活動は、1)薬物乱用・依存の実態把握のための疫学調査、2)薬物誘発性精神障害及び薬物依存症に関する臨床研究、3)薬物依存の生物学的・行動薬理学的研究である。研修活動は薬物依存症に関する医師・看護師等に対する研修である。社会的活動としては、自治体、各種団体、教育資料・教材の開発・提供、調査等への助言を行い、幅広く社会への還元を行っている。
心身医学研究部 「こころ」の状態は神経系・免疫系・内分泌系を通して身体に影響を及ぼし、種々の病気を発症させる。また、逆に身体の変化も「こころ」に影響を与えると言われている。研究部では、心理ストレスと関係の深い身体の病気である心身症や摂食障害、生活習慣病等を対象にその病因や発症のメカニズム、また病態について臨床的、基礎的研究を進めている。また、それらを基にその効果的な治療法や予防法の開発にも努めている。
児童・思春期精神保健研究部 子どもたちの心の健康な発達を守り育み、心が健康の危機に陥っても、また再び回復していくのを助けることができるような、乳幼児期から成人期までの長いライフステージを通した精神発達とその病理、そして予防方策などについての臨床研究を行っている。
成人精神保健研究部 心理的トラウマに関する治療研究、犯罪被害者や被災者の支援研究・活動、交通外傷患者や家庭内暴力(DV)被害母子の追跡研究およびPTSD等の精神疾患の二次予防法の研究をするとともに、PTSDの病態解明のために実験的なトラウマ記憶の研究を行っている。研修会や、ガイドライン、公的委員会活動等を通じて、研究成果の社会還元に努めている。
精神薬理研究部 当研究部には、精神薬理研究室と気分障害研究室が設置されており、特に、わが国において重要な政策課題となっている気分障害に焦点を当て、診断・評価法、治療介入法の研究開発を進めている。
社会精神保健研究部 精神科医療における評価や質改善に関する「保健医療サービス研究」を行っている。主な研究課題は、(1)融合領域研究(循環器疾患や糖尿病と精神疾患)、(2)管理研究(医療の質、医療安全)、(3)政策研究(診療報酬、自殺対策、研究評価)、である。平成18年度からは、全国の精神科救急・急性期病棟と薬剤処方・行動制限最適化プロジェクトを開始した。平成21年度からは国立循環器病センターや国立国際医療センターとの融合領域の共同研究が開始されている。臨床医と研究者によるこれらのプロジェクトは、当該領域の多施設臨床研究の国際的なプラットホームとなり、新たな研究領域を創設するとともに、精神科医療の継続的な質の改善の推進力となることが期待されている。
精神生理研究部 ヒトの意識、睡眠・覚醒、認知、感情等の精神活動を脳科学的にとらえ、その制御メカニズムや疾病の病態を明らかにし、精神保健に貢献する診断・治療技術の開発をめざした研究を推進している。睡眠覚醒・生物リズム研究の専用ユニットを持ち、精神生理学、分子生物学、脳機能画像学的な手法を用いた先端的な研究を行っている。睡眠障害の疫学、診断・治療法開発に関する研究、生物リズム障害の病態研究、気分障害の非薬物療法の開発研究、情動とその制御メカニズムに関する研究等に取り組んでいる。
知的障害研究部 精神遅滞(知的発達障害)、自閉症、学習障害、注意欠陥/多動性障害など発達障害の診断、治療、支援に関わる臨床的研究、発達障害モデル動物を用いた行動科学的研究さらに発達障害に関わる調査研究を行っている。発達障害児の高次脳機能に関する研究、自閉症の社会性と顔認知に関する研究、注意・記憶の発達とその障害に関する研究、学習障害の病態診断に基づく治療介入研究、小児児副腎白質ジストロフィー症の早期診断法に関する研究、自閉症児のソーシャルスキル開発に関する実践的研究、知的障害者の機能退行や社会参加に関する調査研究により病態診断法、治療法開発、支援法の研究と検証を行って効果的な臨床応用に結実させている。発達障害支援医学研修を通じて、発達障害の医学医療に関わる情報を専門家や国民に提供し、還元している。
社会復帰研究部 「病院中心から地域中心の精神保健システムへのパラダイム・シフト」をメインテーマに研究を行っている。精神科リハビリテーションの科学的根拠に基づく実践(EBP)の実施を促進しており、重い精神障害を持つ人たちへの地域生活支援、援助つき雇用、家族心理教育のプログラム構築に貢献している。また、地域中心の精神保健システムの定着という政策課題に寄与すべく、わが国における包括型地域生活支援プログラム(ACT)に関する研究プロジェクトを実施している。
司法精神医学研究部 ①制度運用研究室、②専門医療・社会復帰研究室、③精神鑑定研究室の3室から構成されている。心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に対する医療及び観察等に関する法制度についての研究や普及啓発、治療技法に関する研究、精神鑑定及び精神保健観察のあり方に関する研究等を司ることとなっている。また触法精神障害者の暴力行為に対する生物学的研究にも取り組んでいる。