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※毎年最新の研究成果を臨床現場に還元すべく研修会を企画しております。今回ご参加いただけなかった方は、是非次 年 度お申し込み下さい。

2017年 研修会

第12回 発達障害地域包括支援研修:早期支援

平成29年6月15日(木)~6月16日(金) 

発達障害のある子どもや家族への支援を可能な限り早期から開始することの重要性は、今日、実証的に示されています。発達障害の早期発見・早期支援の重要性を考えると、各地域での機能特化と相互補完の理念に基づく多職種連携支援の重要性が益々重要になっています。特定の専門機関だけでなく、健康に携わる全ての職種がこうした発達障害の支援に一定の役割が期待されるようになってきました。こうした背景から、日頃より受診する診療所の主治医(かかりつけ医)等の医療従事者等に対して、厚生労働省は各地域における早期発見・早期支援のための体制整備及び適切な事業実施を推進するために、「かかりつけ医等発達障害対応力向上研修」の実施要綱を定め、平成28年度から各都道府県・指定都市において関係団体等と連携の下での研修の事業実施についての通知を発出しました。  

本研修は、各自治体が実施する「かかりつけ医等発達障害対応力向上研修」において扱う必要のある重要なテーマのうちの一つ、早期発見と早期支援について、「研究等で客観的に確認されている情報」、「好実践事例と考えられるモデル」、「当事者の声」といった異なる視点からの情報を提供します。各自治体は、これらの内容を含めて、担当地域の体制整備を点検し、改善につながる地域独自の「かかりつけ医等発達障害対応力向上研修」を企画、実施することが期待されます。  

受講者は、研修後に派遣元の自治体での研修会を企画し、または講師として研修内容の向上および地域への普及に努め、支援体制整備を推進することを要件としています。
詳細 はこちら

2017年 研修会

第10回 発達障害地域包括支援研修:精神保健・精神医療

平成29年9月27日(水)~9月28日(木)   

一般精神医療現場や精神保健領域で出会う種々の主訴を有する精神科患者のなかで、また学校や職場で行動の問題を呈する人々のなかには、自閉スペクトラム症や注意欠如・多動性障害などの発達障害あるいは特性を強く有する患者が多く潜在し、臨床ニーズが高いことも徐々にわかってきました。発達障害の診断と対応が遅れるために、問題が複雑化しているケースも多数存在し、臨床上の課題となっています。発達障害のある人々の見逃されている臨床ニーズを考えると、各地域での機能特化と相互補完の理念に基づく多職種連携支援の重要性が益々重要になっています。特定の専門機関だけでなく、健康に携わる全ての職種がこうした発達障害の支援に一定の役割が期待されるようになってきました。こうした背景から、日頃より受診する診療所の主治医(かかりつけ医)、校医等の医療従事者等に対して、厚生労働省は各地域における発達障害支援のための体制整備及び適切な事業実施を推進するために、「かかりつけ医等発達障害対応力向上研修」の実施要綱を定め、平成28年度から各都道府県・指定都市において関係団体等と連携の下での研修の事業実施についての通知を発出しました。

 本研修は、各自治体が実施する「かかりつけ医等発達障害対応力向上研修」において扱う必要のある重要なテーマのうちの一つ、発達障害者の精神保健的な問題について、発達障害や発達特性の診断評価やその理解、併存症に関する知識、そして発達段階による臨床上の変化や診断・治療上の留意点について、「研究等で客観的に確認されている情報」、「好実践事例と考えられるモデル」、「当事者の声」といった異なる視点からの情報を提供します。各自治体は、これらの内容を含めて、担当地域の体制整備を点検し、改善につながる地域独自の「かかりつけ医等発達障害対応力向上研修」を企画、実施することが期待されます。  

受講者は、研修後に派遣元の自治体での研修会を企画し、または講師として研修内容の向上および地域への普及に努め、支援体制整備を推進することを要件としています。
詳細 はこちら



 技術研修に関するお問い合わせ

技術研修に関するお問い合わせは下記、担当窓口までお願いいたします。

研修担当窓口
E-mail:seiken-kensyu@ncnp.go.jp
Tel:042-341-2712(内線6309)(受付時間:平日9時~17時)
Fax:042-346-1944

参 加者からの声


早期診断や早期支援、さらにライフステージを通じた一貫した支援が重要であること が再認識できました(保健師)。



実際の映像を見ながら低年齢の子どもの行動アセスメントの具体的な方法について学 習できました。実際にDVDを見ながら、行動をアセスメントし、その結果に基づいて支援プランを立てるという一連のワークを経験することで、より具体的に 理解できました。(保健師)


他の地域の早期発見のシステムについて複数知ることができ、大変参考になりました (小児科医)
※毎年、経験豊富な講師の先生をお招きして、最新の研究・臨床の話題に関するセミナーを企画しております。これまでに開催したセミナーを紹介いたします。
2014年のセミナー
発達障害を考える基礎と臨床の勉強会
「自閉症児の言語獲得について」
Letitia R. Naigles先生(米国コネチカット州立大学 心理学部教授)をお迎えし、自閉症児の言語獲得に関するお話をしていただきました。 Naigles先生の御専門の言語獲得及び比較文化言語発達、自閉症の言語発達などの研究に関連した興味深い話題についてお話しいただけました。

2013年のセミナー
発達障害を考える基礎と臨床の勉強会
「発達障害とストレス・疲労」
福田早苗先生(理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター)をお迎えし、発達障害とストレス・疲労に関するお話をしていただきました。 福田先生は、予防医学・ストレス・疲労科学をご専門とされ、発達障害とストレス・疲労科学に関連した興味深い話題についてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「乳幼児期の発達障害への気づきと支援 -乳幼児健診における発達障害のアセスメントについて-」
黒澤礼子先生(江戸川区子ども家庭支援センター、神奈川大学大学院人間科学研究科 心理相談センター)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 黒澤先生は、日本臨床心理士会の発達障害支援専門部会や日本臨床発達心理士会の千葉支部で乳幼児健診に関わっていらっしゃり、乳幼児健診に関連した興味深い話題についてお話しいただけました。

2012年のセミナー
症例カンファレンス
「子どもを対象とした認知行動療法について」
石川信一先生(同志社大学心理学部 准教授)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 石川先生は、子どもを対象とした認知行動療法や学校ベースのメンタルヘルス予防プログラムなど臨床児童心理学について研究されてらっしゃり、子どもに対する認知行動療法などについてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「自閉症の早期療育 ~メタアナリシスから見えてくること および ADOSの結果の活用の仕方について~」
立花良之先生(国立成育医療研究センターこころの診療部育児心理科医長)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 自閉症早期療育プログラムの現状やADOSを活用した早期療育への導入の実際などについてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「精神科一般外来で診る発達障害」
内海健先生(東京藝術大学 保健管理センター 准教授)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 内海先生は、精神病理学・病跡学をご専門とされ、統合失調症やうつ病に関して深く洞察的な理解をお持ちで、精神科一般外来に受診された発達障害の対応についてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「児童精神科医療と地域連携について」
田中哲先生(東京都立小児総合医療センター 副院長)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 症例を通じて、地域連携についてご発表いただきました。

2011年のセミナー
症例カンファレンス
「視機能・視知覚認知に問題のある児への支援について」
川端秀仁先生(かわばた眼科院長)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 川端先生は、これまで、子どもの視覚的な認知能力を通して、発達のあり方を見出すことに努めてこられました。視機能・視知覚認知とは何かといった基礎的なお話にはじまり、症例を通して具体的検査内容、支援内容についてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「児童精神科臨床における診療の実際」
笠原麻里先生(駒木野病院児童精神科診療部長)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 笠原先生は現職に就かれる前にも、国立国際医療研究センター国府台病院や国立成育医療研究センターにおいて、児童精神医学の臨床を長くリードされてこられました。実際の臨床で遭遇する困難なケースへの対応についてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「自閉症児をとりまく現状 ~医療、療育、保護者の問題点や課題~」
平岩幹男先生(Rabbit Developmental Research代表/東京大学大学院医学系研究科非常勤講師)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 平岩先生は長く小児科医療をリードされてこられ、現在も発達障害や思春期のこころの問題、乳幼児健診などについて、診療や相談のみならず執筆やご講演にもお力を注がれておられます。自閉症児をとりまく医療と療育の現状についてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「自閉症児の家庭療育支援の実際 」
井上雅彦先生(鳥取大学医学部大学院臨床心理学講座教授)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 井上先生は自閉症・発達障害児者とその家族に対し、応用行動分析学をベースにした様々な支援プログラムを開発し実践されておられます。自閉症・発達障害の子どもに対する実際的な支援方法についてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「災害・事故被害を受けた子どもに対する治療マネージメント」
長尾圭造先生(長尾こころのクリニック院長/国立病院機構榊原病院名誉院長)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 長尾先生は長く児童青年精神医学・医療をリードされてこられました。現在は、三重県において多施設多職種と連携した「子どもの心を守る活動」を推進され、震災支援にもお力を注がれるなど、地域に密着した児童精神医療を実践されておられます。 災害や事故被害を受けた子どもに生じたトラウマ関連症状に対する、実際的な治療アプローチについてお話しいただけました。

症例カンファレンス
「家族療法の視点から考えるこころの問題」
森野百合子先生(東京都立小児総合医療センター児童・思春期精神科医長)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。 森野先生は、英国で12年間児童思春期の子どもの診療にあたられ、家族療法についても豊富なご経験と高いご見識をお持ちです。 子どもに生じるこころの問題を、親を含めた家族全体の視点からお話しいただけました。

症例カンファレンス
「広汎性発達障害と小児統合失調症―ある成人症例の治療過程を通して―」
花村誠一先生(東京福祉大学教授、日本精神病理・精神療法学会理事)をお迎えし、症例をご呈示して頂きました。成人期と児童期の精神障害の連続性については、昨今ますます注目が集まっております。児童期 だけでなく、成人期も含め、様々な領域の関係者の皆様にとって、興味深い症例でした。

2010年のセミナー
「発達障害児の社会性の発達支援-ソーシャルスキル・自 尊感情・レジリエンスの視点から-」
こ のセミナーでは、東京学芸大学の藤野博先生をお招きして、発達障害児に対するソーシャルスキルや自尊感情に対して、臨床支援のケースを交えてお話をいただ きました。さらに、近年注目されている「レジリエンス(resilience,回復力)」という視点を通して、先生のお考えについてご講演をいただきまし た。
レジリエンスは「個人の特性よりも回復過程としてとらえる」のが適当であるというお話や,社会性の発達には,ソーシャルスキル,自尊感情/自己効力感と共 に,レジリエンスが必要であり,自尊感情や友人関係と関係している,というお話,そして実際の臨床における発達支援の実際を通してレジリエンスについてご 説明頂きました。
今後の臨床発達支援を考える上で,非常に示唆的なお話であり,レジリエンスという言葉は,今後この分野のキーワードの一つとなるかも知れません。

社会不安障害に対する認知行動的アプローチ
このセミナーでは、財団法人神経研究所の岡島義先生を迎え、これ まで先生が行ってきた成人の社会不安障害(SAD)の患者さんに対する認知行動療法についての研究、および児童青年期のSAD、認知行動療法についてご講 演をいただきました。
講演の中では,SADの認知行動療法の介入効果の検討から仮説した成人のSADモデルについての紹介,そして、成人期SADと児童青年期SADとの症状や 治療効果における異同について大変興味深いお話をうかがうことができました。今後の方向性として、児童青年期のSADとその治療については、今後、サブタ イプに注目して継時的に検討し、児童期発症の他の精神医学的障害との合併について、さらに詳細な検討が必要であることを示唆されました。

2009年のセミナー
国際セミナー
~発達障害の臨床発達精神医学的視点から~
 盛況となりました本セミナーでは、ゲストスピーカー2名をお招き して、多様性そして連続性という視点から、これからの発達障害の研究および臨床に示唆的なご講演をいただきました。
 この多様性および連続性は、当部がすすめている発達障害研究のキーワードでもあります。
 特別講演IのMichele Zappella先生(前シエナ総合病院小児神経精神科Director、イタリアTourette症候群協会会長、英国行動表現型研究会顧問)による 「自閉症スペクトラムの子どもたち:臨床経過にみられる多様性について」と題したご講演では、環境、あるいは遺伝の背景によって、一般的に教科書に書かれ ている臨床経過とは異なる経過をたどることがいくつかの例を示して、お話しされました。
 特別講演IIの金生由起子先生(東京大学医学部附属病院こころの発達診療部 特任准教授)は、「発達的観点からみたトゥレット症候群:臨床経過とその多様 性」と題した講演で複雑なチックを主症状とするTourette症候群が、発達過程を通して様々なADHDや強迫症状や衝動性、攻撃性などの精神病理を併 発し、また軽減していくのかについて、最新の臨床データをもとに、詳しく解説されました。また自閉症スペクトラムには一般児童よりもTourette症候 群を発症するケースが多いことから、その臨床的特徴についてのご説明いただきました。また、治療の全体的な方針についてもご解説いただきましたが、それは 発達障害を持つすべての子どもに共通するものを含んでいるように思われました。発達障害を持つ子どもに接する臨床家が持つべき普遍的な態度について、 Zappella先生のお話とも通ずるものがあり、印象的でした。

脳機能イメージングを用いた高次脳機能研究についてのセミナー
「時間」と外界適応のための神経機構
〜「自己身体運動」と「他者との関わり」について〜
 このセミナーでは、発達障害の諸症状の神経機構を考えるうえでも 重要な高次脳機能に関して、脳機能イメージングを用いた最新のご研究を首都大学東京大学院の菊池吉晃先生にご講演いただきました。とくに「視覚的な遅延課 題」を用いたfMRI研究から、物との関わりや他者との関わりをコントロールする神経機構のみならず、自己を保つための神経機構まで、分かりやすくご説明 いただきました。さまざまに変化する物理的環境や社会的環境のなかで適応していくための神経機構について、「時間」と「自己の運動」をキーワードに考える という大変興味深いセミナーとなりました。

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