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・交通外傷後の精神健康に関するコホート研究の成果が全国紙で掲載されました.

交通外傷後の精神健康に関するコホート研究
(Tachikawa Cohort of Motor Vehicle Accident Study: TCOM Study)

 警察庁交通企画課平成19年統計によると、交通事故は全国で年間933,0196件発生し、死亡者数は5,744人(54年ぶりの5千人台)、負傷者数は1,034,514人(9年連続して100万人超)と報告され、大きな社会的問題の一つである。成人精神保健部の松岡と金らのグループでは、国立病院機構災害医療センター(立川市)の救命救急センターで交通事故患者の精神健康に関する長期予後を評価する前向きコホート研究を開始した。調査は平成16年5月から行い、搬送の24時間後から患者に精神科医らが面接し、18歳から69歳までの100名の状態を追跡した。その結果、事故後1ヶ月時点において31名が何らかの精神疾患の診断基準を満たし、大うつ病(16名)とPTSD(8名)の頻度が高かった。詳しい分析の結果、事故時に生命への脅威を感じた人や、入院時心拍数が高かった人や、恐怖記憶が強かった人ほど精神疾患を発症しやすい傾向にあった。本研究の一部は、共同通信社を通じて全国のメディアに配信され、平成19年12月19日付けの全国の新聞各紙夕刊で大きく報じられた。

1. Yutaka Matsuoka, Daisuke Nishi, Satomi Nakajima, Yoshiharu Kim, Masato Homma, Yasuhiro Otomo: Incidence and prediction of psychiatric morbidity following a motor vehicle accident in Japan: The Tachikawa Cohort of Motor Vehicle Accident Study. Crit Care Med 36(1):74-80, 2008
2. Daisuke Nishi, Yutaka Matsuoka, Eri Kawase, Satomi Nakajima, Yoshiharu Kim: Mental health service requirements in a Japanese medical center emergency department. Emerg Med J 23:468-469, 2006

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