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研究内容(研究者の方)

遺伝子改変技術を用いた精神神経疾患モデル動物の作成

ヒトの脳・心・神経の病気に関わる研究をしています。ヒトの病気の原因を明らかにし、治療法を開発する上で、ヒトの患者さんにご協力いただくだけでは十分に課題を解消することが困難なことがあります。例えば、病気の進行とともに起きる脳内の変化を経時的に調べることは困難です。また、ヒトの病気では症状がある程度現れてから病気の発生を知ることとなりますので、その病気の初期に起きている脳内での変化を知ることは難しいものです。

このような点に関しては、ヒトの病気のモデルが動物にもあれば解消できることもあると期待できます。私たちは上記の観点から、精神・神経疾患の原因究明と治療法開発に寄与できるような動物モデルの作製に取り組んでいます。モデルを樹立するにはいくつかの手段がありますが、実験の再現性を得るために必要な、個体差の発生しにくい安定したモデル動物供給を可能とする、遺伝子改変技術を用いた遺伝子導入による方法を主としています。本研究では、マウスなどで採用されている技術を基本として、霊長類ならではの特性に対応するために種々の改良を加えながら技術を確立しています。

この技術が確立できれば、ヒトの病気の原因と考えられている遺伝子をヒトにおける場合と同じように改変し、霊長類の染色体に組み込むことで、ヒトの病気と同様の症状が出てくることが期待されます。その遺伝子変異の結果として起こる脳内の代謝の変化などを調べることができます。詳細に調べればどの変化が病気の進行とかかわりがあるのか、あるいは症状発現につながっているのかがわかってくると期待できます。問題点がわかればその代謝を抑えたり刺激したりすることで病気の進行や症状発現を抑える可能性が開けます。そして安全性が確認されれば実際のヒトの患者さんに使っていただくことにつながるかもしれません。つらい思いをされている方に笑顔が戻ってくれることに影ながら少しでも貢献できるのであればこれ以上の喜びはありません。

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