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プレスリリース詳細

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平成28年2月12日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター (NCNP)
Tel:042-341-2711(総務部 広報係)

先駆け審査指定制度の対象品目、デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬
(NS-065/NCNP-01)の第Ⅰ/Ⅱ相試験が開始されます

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市 理事長:樋口輝彦)と日本新薬株式会社が共同開発を行っているデュシェンヌ型筋ジストロフィーに対するエクソン53スキップ薬(NS-065/NCNP-01)については、先駆け審査指定制度の対象品目として初指定を受け、厚生労働省による開発促進の支援が行われてきたところですが、今般、日本新薬株式会社が第Ⅰ/Ⅱ相 臨床試験を開始する運びとなりました。


デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、出生男児3,500人のうち1人の割合で発症する重篤な遺伝性筋疾患です。これまでステロイド剤以外の治療法がほとんどなかった同疾患を対象に、アンチセンス核酸を用いた「エクソン・スキップ治療」の開発が有望視されています。

NCNPと日本新薬株式会社は、国産初のアンチセンス核酸医薬品であるDMDに対するエクソン53スキップ薬(NS-065/NCNP-01)の開発を行ってきましたが、NCNPは、早期探索的臨床試験(第Ⅰ相)において、本薬の治療効果を予測するジストロフィンタンパク質の発現確認に成功しました。これを受けて、共同開発先である日本新薬株式会社は先駆け審査指定制度にNS-065/NCNP-01を申請し、2015年10月27日、厚生労働省は、50品目もの申請があった中、本薬を含めた6品目についてその対象に初指定し、開発の促進を支援する方針を明らかにしています。

こうした経緯の下、日本新薬株式会社は本治験薬の開発を進めることを決定し、この度2016年2月2日に第Ⅰ/Ⅱ相 臨床試験(注)を開始することを公表しました。このような取り組みの下、本薬の開発はさらに加速することが期待されます。

(注):NS-065/NCNP-01の臨床試験は、エクソン53スキップにより治療効果を示す可能性がある患者さん(ジストロフィン遺伝子のエクソン42-52, 43-52, 45-52, 47-52, 48-52, 49-52, 50-52, 52が欠失した遺伝子のタイプの患者さん)を対象とします。

【用語の説明】

<デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)とエクソン・スキップ治療>
 DMDは、男児に発症するもっとも頻度の高い遺伝性筋疾患で、ジストロフィンと呼ばれる筋肉の細胞の骨組みを作るタンパク質の遺伝子に変異が起こり、正常なジストロフィンが作られなくなることで、重篤な筋力低下を示します。現在、その進行を遅らせるステロイド剤以外に有力な治療法は存在せず、新たな治療法の開発が期待されています。
 「エクソン・スキップ治療」は、アンチセンス核酸と呼ばれる短い合成核酸を用いて、遺伝子の転写産物(メッセンジャーRNA)のうち、タンパク質に翻訳される領域(エクソン)の一部を人為的に取り除くことで(スキップすることで)、アミノ酸読み取り枠のずれを修正する治療法です。正常なジストロフィンタンパク質に比べると、その一部が短縮するものの、機能を保ったジストロフィンタンパク質が発現し、筋機能の改善が期待できます。この治療の対象となるエクソンは、患者の変異形式に応じて異なり、NS-065/NCNP-01は、エクソン53を対象としています。

<NS-065/NCNP-01>
 本治験薬は、DMDに対する治療効果が期待される、モルフォリノ化合物で合成されたアンチセンス核酸と呼ばれる核酸医薬品です。本薬は、ジストロフィン遺伝子のエクソン53スキップに応答する遺伝子変異を有するDMDの患者さん対象に開発した薬剤であり、DMD治療における重要な選択肢として期待されています。

<核酸医薬品>
核酸医薬品は、遺伝子の構成成分である核酸の構造を持ち、疾患の原因になる遺伝子を標的とする薬剤です。その遺伝子から作られるタンパク質の産生を止める、又は調節することで効果を発揮します。従来の低分子医薬品では難しかった疾患の治療が可能になると期待されており、特異性が高く安全性の面にも優れることから、次世代の医薬品と言われています。

<先駆け審査指定制度>
 有効な治療法がなく命に関わる疾患に対し、革新的医薬品等を世界に先駆けて日本発で早期に実用化すべく国内での開発を促進する制度です。①優先的な相談、②事前評価(審査の前倒し)、③優先審査(12カ月→6カ月)、④審査パートナー制度、⑤再審査期間の延長と言った内容を含みます。本制度の目的は、薬事承認に関する相談・審査で優先的な取扱いをすることで、日本における承認審査の期間を短縮することです。

 

※NS-065/NCNP-01の開発は、以下の助成を受けて進められています。

  • ・日本医療研究開発機構研究費
    • 平成27年度臨床研究・治験推進研究事業
    • 平成27年度障害者対策総合研究開発事業
  • ・厚生労働科学研究費
    • 平成24-26年度医療技術実用化総合研究事業(臨床研究・治験推進研究事業)
    • 平成23-25年度障害者対策総合研究事業(神経・筋疾患分野)
    • 平成26年度障害者対策総合研究開発事業(神経・筋疾患分野)
  • ・精神・神経疾患研究開発費

【お問い合わせ先】

【研究に関すること】
神経研究所長/遺伝子疾患治療研究部長(併任)
武田 伸一
TEL: 042-346-1711
E-mail:

【治験に関すること】
病院 小児神経診療部
小牧 宏文
TEL: 042-341-2711(内線:3052)
E-mail:

【報道に関すること】
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター総務課 広報係
TEL: 042-341-2711(代表)

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