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第34回 若手育成カンファレンス報告書

 2014年4月23日、第34回若手育成カンファレンスが開催され、若手研究グループの安村明さん(精神保健研究所知的障害部)が研究計画を発表されました。

「ADHD児の病態解明及び検査システムの開発」
安村 明(精神保健研究所 知的障害研究部)

 発達障害の一つである注意欠陥/多動性障害(ADHD)の診断は医師による診察や問診などの主観的な評価が主体で、定量的な評価システムがまだ確立されていません。
そこで安村さんは、ADHDの中核症状である実行機能の障害に着目して、ストループ課題および逆ストループ課題中に近赤外分光法(NIRS)を用いた研究を行いました。具体的には、実行機能の一つで、干渉に対する抑制機能が働いている際の脳機能を定量的に評価するシステムを構築しました。昨年のカンファレンスではADHD児は逆ストループ条件における色による干渉の抑制が困難であることを報告しました。現在、多施設共同研究を行っており、今回は、ADHD児89例、定型発達児92例においての中間報告を行いました。ADHD群は定型発達群と比較して干渉率が高く、ADHD群内では干渉率と不注意の重症度、干渉率と多動性の重症度にそれぞれ正の相関を認めました。また、干渉率及び前頭前野の賦活量を指標とした判別分析は、感度84%、特異度71%でした。安村さんは、この研究で、逆ストループ課題の成績や遂行中の脳活動の変化が、ADHDの臨床症状を定量的に評価できることを示されました。
 フロアから効果的なプレゼンの方法のアドバイスから、健常者でも診断閾値以下ではあるがADHDの傾向を持つケースの取り扱いはどのようにするかなどの活発な意見が出されました。

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