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第37回 若手育成カンファレンス報告書

 2014年9月24日、第37回若手育成カンファレンスが開催され、若手臨床研究グループの 織田千尋さん(病院 身体リハビリテーション部)が研究報告を発表されました

「遅延聴覚フィードバック法の臨床への応用‐実験室から日常生活へ」
織田千尋(病院 身体リハビリテーション部)

 遅延聴覚フィードバック法(DAF法)は話し手の声をわずかな時間遅らせて、ヘッドホンから話し手の聴覚に戻す方法で、運動性構音障害を改善させるといわれています。織田さんは臨床の現場で患者さんがDAF法によって会話レベルが改善し喜ぶ姿を目の当たりにした経験から、その実用化に取り組んでいます。しかし、DAF法の有効性についての検証は症例報告レベルにとどまり、機械も高価で実用性には乏しいものでした。前回の発表では、iPod® touchとDAFアプリケーションを使った携帯型DAF装置(携帯型DAF)を開発し、携帯型DAFが運動性構音障害を伴う神経変性疾患患者に有効で日常生活に導入できることを報告されました。しかし、実用面において,イヤホンによる耳への煩わしさや相手の声の聞き取り難さが問題になりました。
今回は、前回の研究を踏まえ、指向性スピーカーと指向性マイクを使用したDAF環境(DAF空間)を作り, イヤホンを使わずに,より自然に近い環境下でのDAF法の効果を調べた研究について報告されました.そして、従来のDAF法で効果のあった8人にDAF空間での課題を実施して、DAF空間は従来法と同様の効果が得られたと報告されました。 会場からは、DAF空間は設置場所が限局されるため、日常生活への汎化が困難ではないか、イヤホンを骨伝導性のタイプや補聴器をモデルに改良してはなど、DAF空間や携帯型DAFに関する指摘や提案がありました。
 なぜ自分がこの研究をしようと思ったのかを活き活きと語り、実際の被験者の音声、映像をつかって構音障害のイメージ、DAF法の効果を効果的に演出、聴衆の関心を引き込むプレゼン力は高く評価されました。

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