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第43回 若手育成カンファレンス報告書

2015年5月27日、第43回若手育成カンファレンスが開催され、病院看護部の五郡直也さんが発表しました。

腰椎穿刺後の頭痛に対するストレスの影響に関する研究
五郡直也 (病院看護部)

 腰椎穿刺後に起きる頭痛(硬膜穿刺後頭痛)は5-40%と高頻度に見られるものであり、先行研究では若年、女性などの危険因子が示唆されていますが、ストレスや精神疾患の存在が発生因子と成りえるかどうかは明らかにされていません。そこで、これに関して探索的に評価、検討する研究を行いました。
腰椎穿刺を受けに外来に来られた方を対象として、穿刺は一定のトレーニングを行った医師2名が、同一の手技で実施しました。ストレスの感受性のマーカーは、評価尺度や精神疾患の有無を用いました。また背景因子として、年齢、性別、教育年数、Body Mass index (BMI)、慢性的頭痛の有無、腰椎穿刺経験回数、穿刺後頭痛の経験の有無をインタビューしました。
結果として、計60名が研究に参加しました。腰椎穿刺後頭痛の発生率は36%でしたが、ストレス・背景因子で統計学的有意に頭痛との相関を認めた項目はありませんでした。しかし、腰椎穿刺を初めて経験した参加者(40名)に限ると、頭痛に対するBody Mass indexと精神疾患の有無の関連性が示唆されました。精神疾患がある参加者はない参加者と比較して頭痛の発生頻度が低い結果となり(オッズ比:4.338)、施術後の活動量が頭痛発生の直接的な原因とされる硬膜穿刺創からの髄液漏れの程度に影響を与えている可能性が考えられます。
医療者が患者のパーソナリティーや精神症状等による先入観や思い込みを排除し、訴えに対し真摯に耳を傾けて関わることへの重要性が改めて明らかとなりました。
参加者からは研究結果・限界点や、プレゼンテーションの方法について、活発に多くのコメントが出ました。

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