TMC事務局
Tel:042-341-2711(大代表)

ホーム教育・研修若手育成カンファレンス > 第51回 若手育成カンファレンス報告書

第51回 若手育成カンファレンス報告書

 今回は病院身体リハビリテーション部で言語聴覚士として活躍されている中山慧悟さんに『パーキンソン病患者に対する自主トレーニング用DVDの作成と有用性の検討』という題で発表をしていただきました。

 パーキンソン病(PD)は、患者さんの約87%に何らかの声や発音の問題があるとされ、その改善のために行うトレーニングとして、専門家と実施するものに加え、自主的なとりくみも重要です。しかし、現状では様々な理由により退院後のフォローや自主トレーニング実施状況の確認が困難であり、患者さんからも一人での訓練継続の難しさを指摘する声が寄せられています。

 近年、自宅で行う様々な訓練の補助手段として、DVDの活用が広まっています。映像や音声にサポートされることで実施動作の確認が容易になることや、『他者』を意識しながら訓練することで、モチベーションを維持できることが期待されます。しかし、発声訓練に特化したDVD活用の報告は国内にはなく、また国外のLSVT®LOUDなどの訓練DVDにおいては、馴化が生じやすいことが問題となっています。そこで、発声訓練に特化した自主トレーニング用DVDを作成し、その有用性を検討することを着想しました。

 発表では、対象としてパーキンソン病の患者さん10 人と考えていることや、この研究の核となるトレーニング用DVD の開発のため、ボイストレーナーと言語聴覚士の連携を図ったこと、先行研究で問題となった馴化への対策として、1 日の視聴時間は20 分程度とし、3 日毎に訓練プログラムが変化するようコンテンツの工夫を行ったことを紹介して頂きました。口演では実際に開発した動画の一部を交えるなど、介入方法の具体的で分かりやすい提示が印象的でした。また、発表の後は、現在の研究進捗状況と照らして、臨床研究として行う際のデザイン上の工夫や対象者の選択基準について討論が交わされ、今後の調査遂行に向け、示唆に富んだ議論になりました。

[ TOPへ戻る ]