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第58回 若手育成カンファレンス報告書

  第58回の若手育成カンファレンスは現在、病院の身体リハビリテーション部で理学療法士として活躍されている板東杏太さんに『脊髄小脳変性症に対する4週間集中バランストレーニングの短期効果と長期効果の検討』について発表をしていただきました。

 脊髄小脳変性症 (Spinocerebellar degeneration: SCD)は、バランス障害を主症状とする神経変性疾患の総称で、近年、集中的なバランストレーニング介入が有効であると報告されています。しかし、先行研究においてプライマリアウトカムとして使用されるScale for the Assessment and Rating of Ataxia (SARA)では、SCDの主症状であるバランス能力を特異的に評価しておらず、より適切な方法を用いた治療効果の検証が求められていました。そこで、板東さんは、当センター病院の入院治療にて行われている『SCD 4週間集中トレーニングプログラム』において、バランス能力の評価に適したThe Balance Evaluation Systems Test (BESTest)を用いてトレーニング効果の検討を行うことを着想しました。

 発表では、BESTestについての相対/絶対的信頼性についての検討結果を論じた後、SCD 4週間集中トレーニングプログラムの効果を介入の前後比較にて示しました。また、退院後のフォローアップ時に、利用者の自宅における自主トレーニング継続を支援するために開発したアプリケーションについても、動画を用いてお話ししていたのも印象的でした。発表の後は、BESTest の妥当性検討や、観察学習の理論を活用したアプリケーションの拡張に関するコメントがあり、各方面からみた活発な議論が続きました。今後は小脳機能に着目した解析や、自主トレーニング支援アプリケーションの効果検討に関する研究などを検討しているそうで、更なる発展が期待されます。

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