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第62回 若手育成カンファレンス報告書

  第62回の若手育成カンファレンスはトランスレーショナル・メディカルセンターと認知行動療法センターで研究員として活躍されている小久保奈緒美さんに『認知機能評価・トレーニング用アプリケーションUser eXperience-Trail Making Test (UX-TMT)を用いた軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment: MCI)、認知症、パーキンソン病患者の神経心理学的特性の抽出』という題で発表をしていただきました。高齢化社会を迎え、増加する認知症の対応は大きな課題になっており、その診断についても画期的なデバイスの出現が待望されています。Trail Making Test (TMT)は1950年代に登場した認知機能検査で、2000年代に入ってから電子デバイスを活用した運用が始まり、臨床への普及が期待されています。この研究は、MCI、認知症やパーキンソン病に罹患した方々と対照群に対するUX-TMTの信頼性と妥当性を調べることを目的にしています。
 口演では、群間のUX-TMT得点差について説明したほか、この得点と日本語版精神状態短時間検査(MMSE-J)やMontreal Cognitive Assessment (MoCA-J)のTMT得点との相関をもとに妥当性が示されました。また、Receiver Operating Characteristic (ROC)曲線を用い、患者群と対照群との間に高い判別性を認めたことを図示しました。
 発表の後は、紙を用いるMoCA-JのTMTとアプリで測定するUX-TMTとの間にある違いについて、活発な議論が提起され、デバイスの運用法に至るまで論じられました。今後は、UX-TMTを発展させた介入研究も計画されており、更なる発展が期待されます。

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