認知行動療法センター

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周産期メンタルヘルスの認知行動療法

周産期メンタルヘルス(Knowell)プロジェクトとして、様々な取り組みをしています。
妊産婦、そのパートナー、医療関係者や支援者など様々な方への臨床研究を行っていますのでご紹介いたします。
https://www.ncnp.go.jp/cbt/knowell/というホームページでも発信しています。

詳しくは下記をご覧ください

【全体的なプロジェクト】

Knowell ウェブサイト作成(代表:蟹江絢子)

妊娠・出産・産後に役立つ情報が満載!産科や小児科と連携し心理や精神の専門家が発信する周産期情報プロジェクトです。「周産期メンタルヘルス」では精神疾患について分かりやすく説明し、「暮らしのスキル」では認知行動療法理論に基づいた暮らしのスキルを提案しています。

母親・父親・支援者に対し、周産期のメンタルヘルスに関する信頼した情報があると、玉石混合の情報よりもメンタルヘルスリテラシーの向上・産後うつ病の減少・柔軟な制度がある社会・早期受診行動につながるのではないかと考えております。

https://www.ncnp.go.jp/cbt/knowell/ぜひご覧になってください。

今後SNSとも連動する予定です。周産期のヨーガ動画もあります。

記事を書いてくださる専門家の方、ぜひお声かけください。

 

【母親(妊産婦向け)向け】

〇妊婦健診時に行う助産師による認知行動療法的プログラム(代表:岡津愛子)

現在、周産期メンタルヘルスに関して、区市町村や産科外来でのスクリーニングが推奨され、整備されつつあります。しかし、スクリーニング後は地域と病院での情報共有や、注意深く観察することに留まっており、具体的な支援報告はないのが現状です。そこで、私たちは、全妊婦が義務付けられている妊婦健康診査システムに着目し、産後うつの可能性や不安が少しでも軽減できるよう、妊婦健診時に助産師が行う認知行動療法的プログラムの開発にむけて研究を行っています。
                               
日本において、助産師による認知行動療法的介入プログラムは、これまで開発・実施の報告がなく、非常に新規性が高いです。プログラムで活用する教材は、私たちが予備研究として行った産褥期の女性への調査結果を活用しています。教材は、産後に困難と感じた場面として授乳困難、不眠、社会からの孤立感等を主題とした4コマ漫画を用いており、独創的であると同時に現実的だと考えています。
この研究にご関心がある方、ご協力いただける医療機関の関係者の方、ぜひご連絡いただけると幸いです。
 

 

〇周産期のうつ・不安に対する認知行動療法プログラムの開発とその有効性を検証する研究(KURUMI)(代表:横山知加)

周産期のうつ・不安

ひとりの女性が赤ちゃんを授かったその瞬間から母親となれるでしょうか。答えは、‟ No ”です。 心理学的観点から考えると、母親になるとは、母親になっていくプロセスです。女性の多くは、赤ちゃんを授かった喜びを感じている一方で、不安を感じます。赤ちゃんを授かった女性の身体が急激に変化していくと同じように、妊娠、出産、産後はこころも揺れ動きます。妊産婦さんの10~15人に1人がうつ病や不安症に悩むと言われています。

周産期のうつ・不安に対する認知行動療法

周産期メンタルヘルス対策が進んでいるイギリスやオーストラリアでは、周産期のうつ病や不安症に対して認知行動療法を基盤とした非薬物治療の整備が着実に進めてられています。しかしながら我が国では、その必要性は認識されているものの、その整備が非常に遅れています。そこで本研究では、妊産婦さんを対象に、周産期のうつ・不安に対する認知行動療法プログラムを実施して、その有効性を検証します。そして国内で周産期のうつ・不安に対する認知行動療法の普及を目指して活動を積極的に行っていきます。

 

〇母親の子どもへのボンディング促進のためのビデオ相互作用ガイダンスの開発(代表:久保田智香)

私たちは、お母さんがお子さんに対して抱く愛おしい気持ち(ボンディング)を促進する方法を考えています。そこで、最近、コミュニケーションをはかる手段として当たり前のものになりつつある動画を用いた介入法に着目しました。

この研究では、お母さんがお子さんに関わっている場面の動画を妊娠・出産に関わる支援者が撮影し、その動画に対するフィードバックを行うことで、介入前よりもボンディングが促進され育まれるかどうかの調査を行い、適切な方法を普及することを目指しています。そのために、海外にて行われている動画を用いた介入法を調査し、国内に導入可能な方法を検討しています。

この研究にご関心がありご協力くださる医療機関の関係者の方々、ぜひご連絡いただけると幸いです。

 

その他の様々な取り組み

〇子育て支援に対する情報提供(代表:蟹江絢子)

産後うつの女性に対して親子相互交流療法の「親子との関係強化」や「しつけ」等セラピーのノウハウを活かした情報提供を行うと、それをする前よりも産後うつが改善するか子の問題行動が減るかなどを検討する準備をしています。

 

〇親子の睡眠(代表: 中島俊 稲田尚子 蟹江絢子)

親子の睡眠の調査や夜泣きや産後のウェルビーイングにつながる要因などを保育園などを中心に調査する準備をしています。

 

【父親向け】

テキストメッセージングによる父母の周産期メンタルヘルス向上のためのランダム化比較試験

出産の前後の母親のサポートにパートナーとしての父親が重要なのはもちろんですが、父親自身も産前や産後にメンタルヘルス不調になりやすいと言われています。最近になり、父親が育児に関わることが一昔前と比べて増えていて、父親のメンタルヘルス不調はさらに重要な問題になってきています。
認知行動療法で得られる知識は、メンタルヘルス不調の予防に役立ちます。現在、父親になる方を対象にして、妊娠や産後の専門的な知識、自分自身をケアする方法、子どもやパートナーとの絆を深める情報を、短いテキストメッセージとして作成しています。このテキストメッセージを、妊娠週数・子どもの月齢に合わせて、父親になる人や父親になったばかりの方に、携帯メールやLINEアプリを用いて提供し、メッセージを受け取らない方と比べて産後のストレスが減るかという研究を行っています。本研究を通して、メンタルヘルスに関する専門的な知識を元に、父親になる過程をサポートできないかを検証していきたいと考えています。
本研究では、まだ参加者の方の募集は行っていません。

 

【支援者向け】

周産期メンタルヘルスケア 認知行動療法に学ぶ「ケアの対話」研修(代表:牧野みゆき 青山さやか 蟹江絢子)

専門職は昼夜関係なくどのような状況(例えば妊産婦やその家族が耐え難い深刻な状況)においても、人間的かつテクニカルな関わりが求められます。
しかし、それらのトレーニングは教育の中では限られており、専門職個々人の素質や性格に委ねられています。「共感」「傾聴」がプロフェッショナルとして当然の姿勢と教育されながらも、関わり方の具体的な方法、つまり「ケアの対話」のノウハウを学ぶ機会は極めて限定されています。
私たち研究チームは、助産師・保健師・看護師・心理士・医師を対象に、CBTを活用した対話スキルトレーニング研修受講による、周産期メンタルヘルス支援やコミュニケーションの自己効力感の変化について研究を行っています。その一環として、ご要望のある施設へうかがい4時間の1day研修を実施しています。
ご関心やご質問のある方はぜひご連絡ください。詳細の説明をいたします。
妊産婦さんや産まれてくる子ども、その家族、そして専門職の未来のために、ぜひご協力をお願いします。

 

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