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院長のご挨拶

病院長 村田 美穂

新春のお慶びを申し上げます。
 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2018年1月 病院長 村田 美穂

 2018年は当院にとって大きな飛躍の年になります。2017年秋より4階5階病棟の改修工事と身体リハビリテーション部の拡張工事を進めて参りました。4階北、5階南北の3病棟の改修は12月中までに終了し、1月の検査終了後、精神科はそれぞれの病棟が個室27室、4人床室2室、3人床室2室の計41床、3病棟合わせて123床として、再出発いたします。また、4階南病棟は1月中まで工事が続きますが、すでに2017年12月1日より、「脳のこころの総合ケア病棟」(一般病棟)としてスタートいたしました。この病棟は国立精神・神経医療研究センター病院の志を具現化したモデル病棟ともいうべきもので、神経疾患で精神的サポートを特に必要とする方や、認知症、てんかんのように、精神科医と神経内科医がそれぞれの専門性を生かし、より強く連携、協力して診療を行うべき患者さんを主な対象にしている病棟です。開棟までにこの病棟にかかわる多くのスタッフがこの病棟のより良い運営方法を話し合ってまいりました。一般病棟ですが、精神科ケアにもたけた看護スタッフ、病棟担当の臨床心理士、リハビリテーションスタッフなどが、神経内科医、精神科医と協力して診療にあたります。まだ、スタートしたばかりで工事も少し残っておりますのでフルオープンは2月になりますが、世界に自慢できる、NCNPらしさを生かした病棟に育っていくものと確信しております。

 一方、身体リハビリテーション部は、神経難病を主な対象として様々な革新的な試みを進めております。現在工事中で皆様にはご迷惑をおかけしておりますが、改修工事は3月までには完成予定です。今後はスペースの拡大とともに、これまで以上に患者さんお一人お一人に最適なリハビリテーションを提供できると思います。

 当院では以下に示しますように多くの指定難病の患者さんの診療にあたっています。指定難病とは難病医療法に基づいて指定される疾患で、原因が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾患で長期の療養を必要とする難病のうち、患者数が人口の0.1%程度以下で客観的な指標による一定の基準が定まっている疾患と決められています。2017年11月現在331疾患が指定されており、そのうち約1/4は神経・筋疾患です。これらの疾患には専門医でも経験することが少ない疾患も多数含まれますが、当院は神経系のナショナルセンター病院として多くの患者さんを診療させていただいております。この貴重な多くの経験をもとにより多くの患者さんに安心と安全、より良い医療をお届し、また新たな治療法を開発していくことが当院の使命と考えております。

 精神科をはじめそれぞれの診療科が自らの専門性をさらに生かし皆様のお役に立つとともに、一人の患者さんを中心に様々な診療科や看護師、薬剤師等多彩な病院のスタッフが連携し、より良い医療を一人でも多くの皆様に提供できるよう、今年も職員一同精進いたします。どうぞ皆様、本年もご指導、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

当院における2016年度指定難病患者数(告示番号別)

No

告示番号

指定難病

患者数

1

1

球脊髄性筋萎縮症

18

2

2

筋萎縮性側索硬化症

50

3

3

脊髄性筋萎縮症

43

4

5

進行性核上性麻痺

92

5

6

パーキンソン病

1219

6

7

大脳皮質基底核変性症

34

7

8

ハンチントン病

8

8

10

シャルコー・マリー・トゥース病

27

9

11

重症筋無力症

42

10

12

先天性筋無力症候群

4

11

13

多発性硬化症/視神経脊髄炎

585

12

14

慢性炎症性脱髄性多発神経炎/多巣性運動ニューロパチー

74

13

15

封入体筋炎

13

14

17

多系統萎縮症

91

15

18

脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く。)

232

16

19

ライソゾーム病

12

17

20

副腎白質ジストロフィー

12

18

21

ミトコンドリア病

87

19

22

もやもや病

7

20

23

プリオン病

4

21

24

亜急性硬化性全脳炎

2

22

26

HTLV-1関連脊髄症

1

23

28

全身性アミロイドーシス

3

24

29

ウルリッヒ病

14

25

30

遠位型ミオパチー

41

26

31

ベスレムミオパチー

5

27

32

自己貪食空胞性ミオパチー

1

28

34

神経線維腫症

20

29

38

スティーヴンス・ジョンソン症候群

4

30

40

高安動脈炎(大動脈炎症候群)

1

31

42

結節性多発動脈炎

1

32

43

顕微鏡的多発血管炎

1

33

45

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

3

34

47

バージャー病

1

35

49

全身性エリテマトーデス

4

36

50

皮膚筋炎/多発性筋炎

59

37

53

シェーグレン症候群

4

38

54

成人スチル病

1

39

69

後縦靭帯骨化症

8

40

71

特発性大腿骨頭壊死症

6

41

83

アジソン病

10

42

84

サルコイドーシス

4

43

93

原発性胆汁性肝硬変

3

44

96

クローン病

4

45

97

潰瘍性大腸炎

16

46

103

CFC症候群

2

47

105

チャージ症候群

1

48

111

先天性ミオパチー

109

49

113

筋ジストロフィー

784

50

114

非ジストロフィー性ミオトニー症候群

3

51

115

遺伝性周期性四肢麻痺

4

52

117

脊髄空洞症

5

53

120

遺伝性ジストニア

2

54

127

前頭側頭葉変性症

7

55

129

痙攣重積型(二相性)急性脳症

10

56

135

アイカルディ症候群

4

57

136

片側巨脳症

30

58

137

限局性皮質異形成

139

59

138

神経細胞移動異常症

60

60

139

先天性大脳白質形成不全症

2

61

140

ドラベ症候群

20

62

141

海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん

102

63

142

ミオクロニー欠神てんかん

1

64

144

レノックス・ガストー症候群

94

65

145

ウエスト症候群

110

66

146

大田原症候群

6

67

148

遊走性焦点発作を伴う乳児てんかん

8

68

149

片側痙攣・片麻痺・てんかん症候群

3

69

150

環状20番染色体症候群

1

70

151

ラスムッセン脳炎

6

71

153

難治頻回部分発作重積型急性脳炎

1

72

155

ランドウ・クレフナー症候群

2

73

156

レット症候群

11

74

157

スタージ・ウェーバー症候群

8

75

158

結節性硬化症

37

76

160

先天性魚鱗癬

1

77

171

ウィルソン病

1

78

178

モワット・ウィルソン症候群

1

79

183

ファイファー症候群

2

80

187

歌舞伎症候群

1

81

194

ソトス症候群

3

82

195

ヌーナン症候群

3

83

198

4p欠失症候群

2

84

201

アンジェルマン症候群

16

85

219

ギャロウェイ・モワト症候群

1

86

250

グルタル酸血症2型

1

87

251

尿素サイクル異常症

7

88

256

筋型糖原病

1

89

263

脳腱黄色腫症

1

 

総計

 

4484

2016年4月1日就任あいさつ

ご挨拶

 このたび4月1日付けで水澤英洋前院長が総長に就任し、その後任として病院長を拝命いたしました村田美穂です。どうぞよろしくお願いいたします。私は2004年に当院に神経内科医長として着任し、神経内科診療部長、特命副院長、副院長を経て、今回院長に就任させていただきました。

 当院は精神疾患、神経・筋疾患、発達障害を専門とするナショナルセンター病院です。この分野はまだ治療法の確立が不十分な疾患が多く、治療に難渋することもしばしばです。しかし、いまだ治療法が確立していなくても、今できる治療やケア、今後の経過を見据えて今すべき治療やケアがあります。この分野は比較的希少な疾患も多いために、一層これらの治療法確立を困難にしている側面もありますが、当院はナショナルセンターであることから、国内全域あるいは国外からも患者さんが集まってくださるので、その経験をもとに、適切な治療を行い、その方法を国内外の他施設でも行えるよう発信していく、また、臨床の中から新たな治療法を開発していくことを使命と考え、職員一同精進しております。

 当院はナショナルセンターとして、当センター内にある精神保健研究所や神経研究所をはじめ、国内外の他の研究施設等と連携して、病因解明や、新たな治療法の開発を進めることも使命の一つです。これらの研究には、私ども研究者のみならず患者さんやご家族のご協力が不可欠です。研究のための採血やアンケート調査、臨床研究・治験への参加などのご協力をお願いすることもあると思いますが、どうか趣旨をご理解の上、ご協力いただけますようお願いいたします。

 新患外来にいらしてくださった患者さんやご家族が帰り際に「今日、来てよかったです」とおっしゃってくださることがしばしばあり、それは私にとって勲章と思っています。当院では、退院時に、たとえそれが検査入院あるいは評価入院であったとしても、「入院してよかった」といっていただけることが一つでもあるようにしましょう、を合言葉にしています。一人一人の患者さんやそのご家族を中心に、医師、看護師、リハビリテーション部、薬剤部、検査部、医療連携福祉部等、さらに事務職員も含めて院内すべての職員が自らその専門性を生かしお互いに協力して、最高の医療を提供させていただきます。

 今後ますます患者数が増加すると考えられる精神・神経疾患を克服するために、職員一同邁進してまいりますので、どうか、皆さまのご理解、ご協力とご支援、そしてご指導をよろしくお願いいたします。

平成28年4月1日

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 病院

病院長 村田 美穂

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