精神リハビリテーション科コース

精神リハビリテーション科コース

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プログラムの目的と特徴

 我が国における精神医療福祉施策として、平成16年の改革ビジョンで「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本方針が示され、さらに平成29年2月に取りまとめられた「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会報告書」では、精神障害者の一層の地域移行を進めるための地域づくりを推進する観点から、医療、障害福祉・介護、社会参加、住まい、地域の助け合い、教育が包括的に確保された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を目指すことが新たな理念として明確にされた。また、近年は精神科医療のゴールとして当事者のリカバリーが重視され、精神疾患の病状管理や再燃予防にとどまらず、社会との繋がりや社会参加、安定した人間関係の構築、生きがいを感じる生活の獲得に対する支援にも医療者が積極的に関与することが求められている。

 このような流れの中で、生活のしづらさにアプローチする認知機能や社会技能、身体機能をも含めた患者の機能回復訓練、レジリエンス向上のための疾病教育や生活管理支援、就労・復職を目指した社会参加支援を多職種チーム医療として包括的に提供する精神科リハビリテーションに対する期待は高まっており、その実際を熟知しチーム医療の中で医師としての専門性やリーダーシップを発揮できる医師の育成が求められている。

 本プログラムでは、原則的に精神保健指定医あるいは精神神経学会専門医資格を有する医師を対象に、次項で説明する内容の研修を実施する予定である。なお、本コース在籍中に大学院に進学し学位取得することも可能である。

研修内容と到達目標

当院の機能・特色を生かした以下の研修内容を予定している。

  1. 入院から外来への連続性のある精神科リハビリテーションの知識・経験の習得:
    外来主治医または精神リハビリテーション外来担当医として、病期やリカバリーゴールに合わせたリハビリテーションプランの作成、実施、モニタリング、効果評価の実際について実地に経験する。ケースカンファランスやケア会議に参加する。
  2. 幅広い疾患に対応するリハビリテーション技法の知識・経験の習得:
    統合失調症、気分障害、認知症・器質性精神障害、てんかん、睡眠障害、薬物依存に対応する専門外来、精神保健研究所・神経研究所の関連部門や専門疾病センターとの連携により、各疾患に対応した先進的なリハビリテーションについて学ぶ。

  3. 通過型デイケアの経験:
    リハビリテーションの目的を達成して、有期限での地域移行を目指す医療型デイケアで、SST(social skill training)、疾病教育、認知リハビリテーション、および就労支援などの臨床経験を積む。また、多職種チームの発展型としての超職種チーム医療の実際、集団療法と個別ケースマネジメントの組み合わせによるリカバリー支援を経験する。

  4. 医療観察法病棟での経験:
    医療観察法病棟での多職種チーム医療の中での精神科リハビリテーションの実際について経験する。

  5. 精神科アウトリーチ支援の経験:
    就労支援を含む地域移行支援に必要なアウトリーチ支援を経験する。また、こころのリカバリー地域支援センターと連携して、往診を含む地域生活中心の精神科医療の経験を得る。

  6. 精神保健研究所・神経研究所との連携:
    精神保健研究所と神経研究所の研究会などに参加する。特に興味を持つ領域については、当該領域を研究している研究所スタッフの指導を受ける。

  7. 臨床研究の基礎的技法の修得:
    トランスレーショナル・メディカルセンターが企画する臨床研究の研修に参加する。また、NCNP内で実施されている臨床研究に研究協力者として参加する。院内の研究会などに症例や研究を発表し、それをもとに院外の学会等で報告し、論文・症例報告として学会誌等に投稿する。

  8. 精神・神経疾患研究開発費あるいは厚生労働科学研究等の臨床研究に研究協力者として参加し、あわせて国内外の研究会議に参加する。

指導医リスト

吉田 寿美子の顔写真
吉田 寿美子
役職

精神リハビリテーション部 部長

経歴

山形大学 昭和62年卒

専門分野・資格

精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・
指導医
日本医師会認定産業医

坂田 増弘
役職

精神リハビリテーション部 医長
(こころのリカバリー地域支援
 センター長)

経歴

東京大学 平成5年卒

専門分野・資格

精神保健指定医
日本精神神経学会専門医