NCNP 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 北村真吾室長が日本睡眠学会でベストプレゼンテーション賞を受賞

NCNP 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 北村真吾室長が日本睡眠学会でベストプレゼンテーション賞を受賞

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2018年7月20日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:水澤英洋)精神保健研究所(所長:中込和幸)睡眠・覚醒障害研究部(部長:三島和夫)室長の北村真吾(きたむら しんご)が、日本睡眠学会第43回定期学術集会(開催時期:2018年7月11日~13日、開催地:札幌)においてベストプレゼンテーション賞を受賞しました。

  • 受賞タイトル:社会的ジェットラグおよび睡眠規則性と体組成・代謝機能との関連
  • 発表概要:社会的ジェットラグ(SJL)は生体リズムと睡眠のズレの主要な指標であり肥満/代謝障害のリスクとされますが、規則的な社会的スケジュールのない集団には適用困難という制約があります。近年提案された新しいズレの指標である合成位相偏差(CPD)は、睡眠の日間変動(ΔDD)と、生体リズムとの差(ΔREF)から算出される合成変数であり、SJLが適用できない不規則な社会的スケジュールを送る集団でも評価可能です。

本研究では、CPDとその構成要素である⊿REF、⊿DDと体組成/代謝機能との関連をSJLと併せて評価しました。地域在住成人男女83名(平均47.4±5.5歳)を対象として解析した結果、CPDでは有意な関連がみられず、腹囲-身長比とはSJL(β=0.297,p=0.024)が、BMIとは⊿DD(OR=8.2,P=0.020)が有意な関連を示し、インスリン分泌能HOMA-βとは⊿REFが(β=0.198,p=0.079)有意傾向の関連を示しました。
この結果は、SJL、⊿DD、⊿REFが肥満/代謝障害と独立した関連を持ち、また有用な指標となりうることを示しています。

精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部ホームページ