NCNP精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 吉池卓也室長が第26回日本時間生物学会学術大会において、優秀ポスター賞を受賞しました。

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2019年10月15日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:水澤英洋)精神保健研究所(所長:金吉晴)睡眠・覚醒障害研究部(部長:栗山健一)室長の吉池卓也が、第26回日本時間生物学会学術大会(開催時期:2019年10月12~13日;開催地:金沢市文化ホール)において、優秀ポスター賞を受賞しました。

受賞タイトル

Association of Circadian Properties of Time Perception with Antidepressant Effects of Wake Therapy in Bipolar Depression
時間知覚の概日特性は双極性うつ病に対する覚醒療法の治療効果と関連する

発表概要

躁状態やうつ状態を反復する双極性障害やうつ病では、時間感覚が過度に速くなったり遅くなったりすることが、古くから知られています。また以前我々は、短時間(例えば、10秒)の知覚が体内時計の機能を反映し、朝から夜にかけて規則正しく変化することを見出しました。今回我々は、双極性障害患者さんの協力を得て、短時間知覚の日周性パターンを評価することで、時間感覚とうつに対する覚醒療法の治療効果が強く関連することを新たに発見しました。この知見を基に、時間知覚を用いた治療効果予測への臨床応用、双極性障害やうつ病のさらなる病態理解を目指しています。この時間知覚変化が、本研究で用いた、夜間に覚醒を保つことで気分調節を促す覚醒療法に特異的か否かは、まだわかっていません。これらの疾患の病態や治療を検討する上で、体内時計や睡眠・覚醒調節のしくみと気分調節の関係性をより詳しく調べる必要性が示唆されます。


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