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国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター   ・English  ・Japanese

研究活動Research activity

2018年度

  • PTSDに対する持続エクスポージャー療法に関する指導者育成システムの研究

    現在各国のガイドラインでPTSDに対する治療法として最もエビデンスがあるとされている,持続エクスポージャー療法(Prolonged Exposure Therapy)の治療者の効果的育成についてのシステム研究を行った.(金)

  • 複雑型PTSDに関する認知行動療法の検討

    複雑性PTSDに対する認知行動療法である、STAIR/NSTの日本での実施可能性,安全性,有効性を検討するために,オープン前後比較試験を実施中である.またスーパーバイズ体制の構築と治療者育成を行っている.今年度は,複雑性PTSDの自記式評価尺度である国際トラウマ質問票(ITQ: International Trauma Questionnaire)の日本語版を公表した.(金、伊藤まどか)

  • PTSDの病態解明と治療効果予測法開発に向けた,遺伝子・バイオマーカー・心理臨床指標による多層的検討

    トラウマ体験者(PTSD発症群,非発症群)と健常者を対象とし,遺伝子解析(遺伝子多型,遺伝子発現,DNAメチル化),内分泌・免疫系や自律神経系指標を含むバイオマーカー測定,脳MRI計測,認知機能測定,多角的な心理・臨床的評価を行う.PTSD発症群に対しては持続エクスポージャー療法等の治療を行い,治療反応性との関連も検討する.これらの検討により,PTSDの病因・病態解明,生物学的指標に基づく客観的治療効果予測法の開発を目指す.PTSD患者では広汎な認知機能障害が認められること(Narita-Ohtaki et al., 2018 J Affect Disord),PTSD患者では炎症系が亢進しており,それが認知機能障害を惹起している可能性があること(Imai et al., 2018 J Psychiatr Res),PTSDではネガティブな情報への記憶バイアスが存在し,それは記憶機能の低さと関連すること(Itoh et al., 2019 J Affect Disord)を明らかにしたことなどが本年度の主要な成果である.(堀,関口,伊藤真利子,林,伊藤まどか,金)

  • PTSDに対するメマンチンの有効性に関するオープン臨床試験

    PTSD患者を対象として,アルツハイマー型認知症の治療に用いられているNMDA受容体拮抗薬メマンチンを投与し,PTSD治療におけるメマンチンの有効性を検討する.PTSD症状と認知機能を主要アウトカム指標とする.本研究では,予備的検討としてオープン臨床試験を行い,効果サイズや安全性を検討することにより,その後予定しているRCTのプロトコールを作成することを目的とする.(堀,金)

  • 災害時精神保健医療ガイドライン作成

    国内外のガイドラインを精査し,その内容を解体、再統合し、専門家の意見をとりいれつつ包括的ガイドラインを作成している。災害情報データベースの作成を行っている.(金,島津,篠ア)

  • 地域精神保健相談の実態調査

    地域精神保健相談支援ツール作成のため,昨年度実施した責任者の立場にある経験豊かな保健師3名への日頃の精神保健業務に関するヒヤリング結果をもとにオンラインアンケートを作成し,全国自治体保健所に勤める保健医療福祉専門職を対象に,精神保健相談支援ツールへの希望ならびに日頃の精神保健業務内容について全国アンケート調査を実施し,結果を解析した.また,精神保健相談支援ツールのプロトタイプを作成し,地域住民の精神保健相談対応に従事している保健師、臨床心理士等の医療専門職を対象に地域精神保健相談研修を企画,実施した.受講者よりモニターとして精神保健相談支援ツールのプロトタイプへのフィードバックを受け,支援ツールの改善と効果的な普及をめざす.(金, 島津, 筧)

  • ストレス関連疾患の疾患横断的なバイオマーカー検索のための脳MRI研究

    ストレス関連疾患において,疾患の枠組みを超えて疾患横断的に治療対象となる認知的特徴や心理的指標,行動指標ごとに特異的な脳内情報処理や脳神経回路ダイナミクスの異常の解明を目指す.(関口,菅原,伊藤真利子,林,伊藤まどか,堀,金)

  • 摂食障害治療支援センターにおける相談・支援事例の調査

    摂食障害治療支援センター(支援センター)での相談・支援事例を収集,集積し,内容を解析し,解析内容を支援センターにフィードバックして業務の改善に役立て,摂食障害支援ガイドラインの開発および支援体制モデルの確立ための基礎資料とするための研究を実施した.平成30年度は,4全国4カ所の支援センターの2018年4月〜2018年12月末までの相談事例延べ1155件を解析し報告書にまとめた.また、相談事例からみた、患者と家族が抱く医療への不満・要望についてまとめ、学会報告した(小原,安藤)

  • 摂食障害の全国疫学調査

    20床以上全国の医療機関の精神科,心療内科,内科,小児科,産婦人科から規模別に層化抽出した5220施設(診療科単位)を2014−2015年の1年間の診断・性別ごと受診患者数を調べ,24,506人推計し報告した.平成30年度は、患者を報告した施設に対して実施された2次調査(臨床疫学調査)を解析し学会報告した.(安藤,菊地)

  • 全国の診療所における摂食障害の患者数調査

    全国の精神科・心療内科を標榜している診療所を対象に抽出調査を行い,全国の精神科・心療内科を標榜する診療所を受診した摂食障害の患者数を推計するための調査を実施し、患者数を推計した.(安藤)
  • 精神保健研究所の摂食障害相談支援実態と課題の調査

    精神保健福祉センターでの相談・支援実態や課題の質問紙調査をTMC立森久照室長と共同で実施し、全てのセンター(69か所)から回答を得た。当事者・家族支援や普及啓発,研修の実施の現状と今後の予定,支援を行うのに必要な事項を把握した.(安藤)

  • 神経性過食症に対する認知行動療法の無作為比較試験

    日本人の神経性過食症患者を対象に摂食障害の認知行動療法「改良版」(enhanced cognitive behavior therapy : CBT-E)の効果検証のための東京大学,東北大学,九州大学,国立国際医療研究センター国府台病院および当センターTMCとの多施設共同無作為化比較試験の研究体制構築,計画と倫理申請,および準備を終了し、被験者の募集を開始した。また,CBT-Eの原著者によるケーススーパーヴィジョンにより介入実施者を養成した.(小原,関口,菅原,船場,河西,安藤,富田)

  • 過敏性腸症候群に対するビデオ教材を併用した認知行動療法プログラムの実現可能性および有効性の検討

    これまでに過敏性腸症候群(IBS)に対する内部感覚暴露を用いたCBT(CBT-IE)の日本語版を作成し,単群20例の前後比較によるフィージビリティー研究により,高い効果量をもって腹部症状やQOLの改善が認められた(論文投稿中).さらにCBT-IEプログラムのコストを軽減するため,対面セッションの前にビデオ教材を視聴するプログラムを開発し,センター病院心療内科 富田吉敏医師,消化器内科有賀 元医長と共同でフィージビリティー研究を実施した.解析結果を国際学会で発表した.(船場,河西,藤井,富田、安藤)

  • 過敏性腸症候群に対するビデオ教材を併用した認知行動療法プログラムのランダム化比較研究

    IBSに対するビデオ教材を併用したCBTプログラムの効果検証のため東京大学,東北大学,国立国際医療研究センター病院,同国府台病院および当センター病院、TMCとの多施設共同無作為化比較試験の研究体制構築,計画と倫理申請,および準備を終了した.介入者養成のための研修会を実施した.被験者の募集を開始した。プロトコル論文を英文誌に投稿した.(河西,船場,関口,藤井,小原,富田、安藤)

  • 心療内科で実施する心理療法の認知神経科学的メカニズムの解明のための観察研究

    国立国際医療センター(NCGM)国府台病院の心療内科で実施している心理療法前後で,認知心理検査を実施し,心理療法の認知科学的な治療構造を明らかにすることを目指している.主に,心身症の認知的モデルとして注目されている,内受容知覚の変容に着目をして,心理療法の治療構造の解明を目指している.NCGM国府台病院診療内科河合啓介診療科長,田村奈穂医師,庄子雅保心理士,馬場安希心理士,および慶應大学文学部寺澤悠理助教らとの共同研究として実施している.NCGMの倫理審査の承認を受け,検査バッテリーを確定させ,データ収集を継続している.(関口,菅原)

  • 機能性腸障害関連認知評価尺度および過敏性腸症候群関連行動反応評価尺度

    過敏性腸症候群に特化した認知・行動的側面の評価尺度する機能性腸障害関連認知評価尺度および過敏性腸症候群関連行動反応評価尺度の日本語版を標準化する研究を横浜市立大学健康社会医学ユニットの菅谷渚助教と実施している(船場、河西、小原、関口、有賀、富田、安藤)

  • エクソーム解析による摂食障害原因変異の網羅的探索

    摂食障害発症に寄与する原因変異ならびに遺伝子を同定するため,東海大学の岡晃講師との共同研究により,摂食障害罹患同胞10家族を対象に罹患者20名および非罹患患者18名の計38名のエクソームシークエンシングを東海大学の岡晃講師との共同研究で実施した.全ての遺伝様式について罹患同胞で一致する変異を抽出し,たんぱく質の構造を変化させうると予測される変異を絞り込んだ.(安藤)

  • ストレス関連疾患の疾患横断的なバイオマーカー検索のための脳MRI研究

    トラウマ歴やストレス負荷などが脳内情報処理や脳神経回路ダイナミクスに与える影響を疾患横断的に検証し,多様な表現型を有するストレス関連疾患の新たな診断法の開発を目指している.成人精神保健研究部との共同研究として実施しており,PTSD患者,IBS患者及び健常群,延べ74名のデータを収集した.(関口,菅原,勝沼)

  • 疾患横断的脳画像レジストリ研究

    摂食障害患者と,心身症患者の疾患横断的な脳画像レジストリを構築している.脳MR画像は,3テスラMRI装置が利用できる共同研究施設(東北大学,千葉大学,産業医科大学,九州大学)において,可能な限り撮像シークエンスを統一し,安静時fMRI,拡散テンソル強調画像,T1強調画像による撮像を行なっている.同時に質問紙や認知課題での心理評価・症状評価を行なっている.疾患の枠組みを超え,認知・心理・行動指標に特異的な脳内情報処理や脳神経回路ダイナミクスの異常の解明をするための,研究基盤構築を行っている.各施設における総数では,摂食障害患者のベースライン76例,フォローアップ30例,健常群ベースライン108例,フォローアップ30例の脳MR画像および心理検査データが収集できた.(関口,安藤,河西,船場,小原,菅原,勝沼)

  • 脳画像データ統合による解析研究

    脳画像研究を実施している心療内科関連施設(東北大学,千葉大学,産業医科大学,九州大学)で収集した脳画像データをNCNPに集約し,脳画像の前処理及び個人内解析を半自動的に実行できる解析パイプラインを構築している.更に,分担施設でも解析を実施するためのデータダウンロードシステムを構築し,解析用PCを導入して横断的な解析研究を行い疾患横断的な認知・心理・行動指標に特異的な脳内情報処理や脳神経回路ダイナミクスの異常の解明を目指している.(関口,安藤,河西,船場,小原,菅原)

  • 内受容知覚訓練の認知神経科学的効果の検証

    心身症の認知的モデルとして注目されている,内受容知覚に着目した研究であり,バイオフィードバックの手法を用いた内受容感覚訓練を実施し,訓練前後に脳MRI,認知検査を実施することにより,認知神経科学的な効果を検証している.慶應大学文学部の寺澤悠理助教との共同研究で実施しており,訓練課題を開発し,14名の健常大学生を対象とした訓練介入データを収集した.(関口,菅原,勝沼)

2017年度

2018年4月1日に成人精神保健研究部と心身医学研究部は行動医学研究室になりました。
2017年までの実績は下記のリンクからご確認ください。

旧成人精神保健研究部リンク
旧心身医学研究部リンク

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