国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
心身医学研究部
Department of Psychosomatic Research
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Q. 「心身症」とはどういう病気を指すのでしょうか?
からだの病気の中で、その発症や経過に日常生活のすごし方や心理的・社会的なストレスに対する対処の仕方などの影響を無視しているとその病気がなかなか治りにくくなるものを指しています。ですから、ある特定の病気のことを指しているのではありません。

心身症としての病態をとりやすいものに、例えば代表的な例として、気管支喘息、過敏性腸症候群、高血圧症、低血圧症、胃・十二指腸潰瘍、不整脈.アトピー性皮膚炎、甲状腺機能亢進症、痙性斜頸、書痙、慢性疼痛、摂食障害、糖尿病、肥満症、筋緊張性頭痛、片頭痛、過換気症候群、神経性咳嗽、更年期障害などがあげられます。

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Q. その病気が「心身症」だとわかるにはどうしたら良いですか?
大きなストレスが自覚されて身体的な病気が悪化したりすれば心身症だとわかりやすいのですが、その見分け方の一つとして、例えば身体面だけの治療を受けてもなかなか改善せず、慢性化したりする場合があります。こうした場合、患者さんの心理・性格・行動パターンあるいは環境面まで含む広い視野からの治療が必要となってきます。ストレスの存在に気づきにくい場合、あるいはストレスの受け止め方や対処の仕方、生活の仕方に問題があるとき「心身症」を考えた方が良いでしょう。精神的な病気がはっきりしていて、それが原因で身体症状が起きている場合は、心身症とは呼びません。

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Q. ストレスはどのようにして身体に影響するのでしょうか?

誰でも不安や恐怖に襲われると心臓がドキドキしたり、冷や汗が出たりします。場合によっては胃が痛くなったり、また興奮すると血圧が上がったりします。ストレスが加わると自律神経系や内分泌系、それに免疫系が複雑にお互いに作用しながら身体の変化を起こすのです。

ストレスで心臓がドキドキするのは交感神経(自律神経のひとつ)の緊張状態で説明つきますし、ストレスによる女性の月経不順は内分泌系の乱れで、また試験のストレスで風邪をひきやすくなるのが免疫系の低下の結果です。これら三つの系はこころと身体をつなぐ架け橋と言ってよく、ストレス状態が長期間続くとこのバランスが崩れ、身体の病気を引き起こしたり、悪化させたりするというのは確かなようです。

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