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第47回 若手研究カンファレンス報告書

今回は病院 身体リハビリテーション部で言語聴覚士として活躍されている織田千尋さんに「運動性構音障害をともなう神経変性疾患患者の話の通じやすさに関する質問紙の開発 」という題で発表をしていただきました。
パーキンソン病や多系統萎縮症などの神経変性疾患はしばしば中枢性の発話障害である運動性構音障害を伴います.運動性構音障害は,麻痺や筋力低下,筋緊張の異常,発話筋の協調運動障害により,音声言語でのコミュニケーションに障害をもたらします.運動性構音障害への臨床的アプローチとしては構音(発音)や発話速度,声量,プロソディを含む機能の評価および評価で見出された機能的な問題点の治療です.治療効果を測る結果尺度としては,患者の会話のはっきりさを言語聴覚士が聴覚的に評価する,発話明瞭度が主に用いられます.しかし,発話明瞭度と,患者やコミュニケーションパートナーが捉える,日常生活の中でのコミュニケーションの状態は必ずしも一致しないとの報告があります.われわれも臨床の中で,発話明瞭度の改善と患者やそのコミュニケーションパートナーが感じるコミュニケーションの状態が,一対一対応していないことを経験しています.患者やコミュニケーションパートナーが発話の能力を生活の中で生かせていると感じられることは,治療介入が目指すところであり.それを測る指標は必須です.しかし,本邦では,まだそうした指標は作られていません.そこで,米国で開発され,信頼性,妥当性が得られているCommunication Effectiveness Survey(CES)の日本語版を開発する研究計画を立てました。
具体的はCESの日本語版を作成し,原著者からの承認を得た後、翻訳・逆翻訳の手順を経ました。その際、"effective"をいかに日本語に訳すかなど苦労がありました。患者様,健常者から,同意を得て質問紙にご回答いただきます。
進捗状況として、約30症例からのデータを得ております.目標症例数100と設定しを増やし,信頼性,妥当性を検討する予定です。
発表当日フロアからは、本研究計画で評価されるCES得点の内容的妥当性、応用についての抱負などに関する質問が出ました。また、患者さんからデータを取得する際の苦労話などをお聞かせいただきました。

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