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精神保健医療福祉施設におけるトラウマ(心的外傷)への対応の実態把握と指針開発のための研究(厚生労働科学研究費補助金)

 子ども期の逆境体験(ACEs)の頻度は高く、特に4つ以上のACEsを体験している人はACEsがない人に比べて非常に多くの精神・身体疾患の発症リスクが増大することが示されています。その頻度の高さと影響の大きさが明らかになったこと等から、近年「トラウマインフォームドケア(TIC)」が注目されています。

 この研究は、東京大学と連携して行っており、我が国におけるTICの現状を把握するために、精神保健医療福祉行政の中心的役割を担っている精神保健福祉センターおよび保健所を対象としたTICのニーズおよび普及状況についての実態調査を実施しています。また、 TICの普及実装を目指した研修プログラムによる非ランダム化比較試験を医療従事者を対象に行い、入院患者への行動制限の最小化や看護職員のメンタルヘルスの向上を目的とした介入研究も行っています。

西, 臼田, 羽澄, 三宅