多発性硬化症センター

多発性硬化症センター

  1. TOP
  2. NCNP病院について
  3. 診療科・部門紹介
  4. 多発性硬化症センター

特色

多発性硬化症(MS)および視神経脊髄炎(NMO)は厚生労働省の指定する特定疾患で、日本国内の患者数は約2万人と推定されています。MS、NMOは代表的な神経難病ですが、研究の進歩は著しく、治療法も格段に進歩しています。NCNPでは、最先端の治療技術や患者個々の特性を考慮した医療を確立し広く普及させるために、平成22年に多発性硬化症センター(MSセンター)を開設しました。MSセンターでは、神経内科、精神科、放射線科、内科、小児科の医師と、免疫学や神経科学の研究者が連携して、現時点で最新・最善の医療を提供できるように努めるとともに、画期的な治療法や診断技術を開発するために研究を進めます。 NCNPはMSの研究や臨床で日本を代表する人材をこれまでにも多数育成していますが、さらに力を入れていきたいと考えています。皆様のご理解とご協力をお願い致します。

診療内容

MS再発や増悪時などの急性期治療はより早期かつ適切に行うことが重要です。患者様の生活の質を上げるために、入院治療だけでなく外来通院でのステロイドパルス療法を行っています。また、血液浄化療法も積極的に行っております。MSの再発や進行を抑えるための治療として、インターフェロンβ、グラチラマー酢酸塩、フマル酸ジメチル、フィンゴリモド、ナタリズマブといった疾患修飾薬を患者様の病状に合わせて選択し、治療を行っております。また、精神症状や痛み・しびれなどの治療実績があります。新薬の臨床治験にも積極的に取り組み、MSと近い関係にある視神経脊髄炎(NMO)や慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)の診療にも力を入れています。

スタッフ紹介

山村 隆
役職

神経研究所
特任研究部長

経歴

医学博士
日本神経学会専門医
日本内科学会認定内科医
国際神経免疫学会(ISNI)理事
日本臨床免疫学会理事
日本神経免疫学会理事
日本神経学会代議員

専門分野・資格

神経内科学
神経免疫学
トランスレーショナルリサーチ

佐藤 典子
役職

病院 放射線診療部
部長

経歴

日本医学放射線学会診断専門医
第1種放射線取扱主任者
PET核医学認定医
神経放射線診断医
日本医学放射線学会研修指導者
日本磁気共鳴学会評議員
神経放射線学会評議員

専門分野・資格

岡本 智子の顔写真
岡本 智子
役職

病院 脳神経内科 医長

経歴

医学博士
日本神経学会専門医・指導医
日本内科学会認定医
日本臨床免疫学会免疫療法認定医
日本神経学会代議員
日本末梢神経学会評議員
難病指定医

専門分野・資格

神経内科学
神経免疫学
神経生理学

林 幼偉の顔写真
林 幼偉
役職

病院 脳神経内科 医師

経歴

日本神経学会専門医・指導医
日本内科学会認定医
日本アフェレーシス学会認定医・評議員
難病指定医

専門分野・資格

神経内科学
神経免疫学
免疫学

佐藤 和貴郎
役職

神経研究所 
免疫研究部 室長

経歴

医学博士
日本内科学会認定医
日本神経学会専門医・指導医
日本神経免疫学会免疫療法認定医・評議員
難病指定医

専門分野・資格

神経内科学
神経免疫学
トランスレーショナルリサーチ

雑賀 玲子の顔写真
雑賀 玲子
役職

病院 脳神経内科 医師

経歴

専門分野・資格

日本神経学会専門医
日本内科学会総合内科専門医
日本認知症学会専門医
神経免疫性疾患
認知症

勝元 敦子の顔写真
勝元 敦子
役職

病院 脳神経内科医師

経歴

専門分野・資格

日本神経学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医
総合内科専門医難病指定医
神経内科学
神経免疫学

野田 隆政の顔写真
野田 隆政
役職

病院
第一精神診療部 医長
脳病態統合イメージングセンター
臨床脳画像研究部
臨床光画像研究室 室長

経歴

医学博士
精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
日本臨床薬理学会特別指導医

専門分野・資格

臨床精神医学
リエゾン精神医学
精神生理学

齊藤 貴志
役職

病院
小児神経科 医長

経歴

日本小児科学会専門医
日本小児神経学会専門医

専門分野・資格

小児科学 
小児神経科学

大木 伸司
役職

神経研究所
免疫研究部(疾病研究第六部併任) 室長

経歴

薬学博士
日本神経免疫学会評議員

専門分野・資格

免疫学
神経免疫学
病態免疫学

研究部門:神経研究所 免疫研究部

Ben Raveney、松岡 貴子、金澤智美、蓑手美彩子、竹脇大貴、佐久間啓、池口亮太郎、天野永一朗

診療実績

多発性硬化症と視神経脊髄炎を合わせ、500-600名の定期通院患者を診療しています。また、年間およそ100-150名の外来新患と約300名の入院患者を診療しています。2017年度の外来新患患者数は96名、入院患者数は279名でした。疾患修飾薬の導入実績、これまで実施した臨床治験は下記の通りです。

疾患修飾薬の導入実績
疾患修飾薬商品名導入患者数
インターフェロンβ ベタフェロン®
アボネックス®
160人
グラチラマー酢酸塩 コパキソン® 135人
フィンゴリモド ジレニア®
イムセラ®
94人
ナタリズマブ タイサブリ® 44人
フマル酸ジメチル テクフィデラ® 101人

(2019年5月現在)

これまで実施した臨床治験(赤は現在進行中)
省略名試験名対象疾患
OCH 健康成人及び多発性硬化症患者を対象とした免疫修飾薬OCH-NCNP1の早期探索的臨床試験 多発性硬化症
タイサブリ® 日本人の再発寛解型多発性硬化症患者を対象としたBG00002の安全性及び有効性を評価する多施設共同非盲検長期継続投与試験 多発性硬化症
コパキソン® Copolymer 1の再発寛解型多発性硬化症(RRMS)に対する第Ⅳ相試験 多発性硬化症
BG-12      テクフィデラ® アジア地域及び他の国々の再発寛解型多発性硬化症患者を対象にBG00012 の有効性及び安全性を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験 多発性硬化症
NPB-01(献血グロベニンI) ステロイドパルス療法により十分な治療効果が得られなかった抗アクアポリン4抗体陽性の視神経脊髄炎関連疾患患者を対象としたNPB-01の前期第Ⅱ相探索試験(パイロット試験) 視神経脊髄炎
ファンピリジン 日本人多発性硬化症患者を対象に、Fampridine-PR(BIIB041)を経口投与した際の安全性及び有効性を評価する多施設共同二重盲検プラセボ対照並行群間試験及び安全性を評価する非盲検延長試験 多発性硬化症
SA237 視神経脊髄炎(NMO)及びNMO関連疾患(NMOSD)患者に対して、SA237をベースライン治療に上乗せ投与した際の有効性及び安全性を評価する多施設共同第Ⅲ相ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験 視神経脊髄炎
BAF 二次進行型多発性硬化症患者を対象にSiponimod(BAF312)の有効性及び安全性を評価する多施設共同、ランダム化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照、可変投与期間試験 多発性硬化症
エクリズマブ 再発性視神経脊髄炎(NMO)患者に対するエクリズマブの安全性と有効性を評価するためのランダム化、プラセボ対照、二重盲検、多施設共同臨床試験 視神経脊髄炎

<学術活動>

多発性硬化症カンファレンス

多発性硬化症センターでは、多発性硬化症カンファレンスを開催することになりました。神経免疫疾患の臨床や研究に興味をもつ医師・研究者の皆さまの多数のご参集をお待ちしております。
過去のプログラムについては、下記をクリックしてご覧ください。

治験のお知らせ

「再発性多発性硬化症患者を対象としたNKT細胞標的糖脂質OCH-NCNP1の第II相医師主導治験」にご協力いただける患者様を募集しています。
治験責任医師:脳神経内科診療部 岡本 智子

<この治験について>

現在、NCNPでは、再発性多発性硬化症(MS)の患者さんに対する治験を行っています。今回の治験で使用する治験薬(薬の候補)は、多発性硬化症の新規治療薬として、国立精神・神経医療研究センターが開発をしている経口剤です。 この治験は、二重盲検試験で実施します。二重盲検試験とは、患者さんがOCH-NCNP1を服用するグループになるか、プラセボ(偽薬)を服用するグループになるかが機械的に割付られ、どちらのグループかは、患者さんも担当医師にもわかりません。OCH-NCNP1を服用するグループとプラセボの割合は1:1です。二重盲検試験は、患者さんや担当医師の先入観や思い込みを取り除き、客観的に治験薬の効果や安全性を評価するために行う極めて一般的な治験の方法です。 治験薬は週に1回服用する経口剤で、有効性及び安全性の検討を行います。 治験参加期間:約7か月(治験薬服用期間は24週)

<治験に参加するための基準>

今回の治験に参加していただくための、主な基準は以下のとおりです。かかりつけ医がいらっしゃる場合は、ご相談の上お問い合わせください。

今回の治験に参加いただける方
・再発型MS(再発を繰り返す再発寛解型MSまたは二次性進行型MS)と診断されている方
・医学的に確認された臨床的増悪が同意取得前24カ月以内に2回以上、又は同意取得前12カ月以内に1回以上認められている方
・同意取得時点では、神経学的に安定している方
・20 歳以上65 歳未満の男性および女性
・総合障害度評価尺度(EDSS)が7 以下である方
・治験薬の最終投与90 日後まで、適切な避妊法を実施できる方

今回の治験に参加いただけない方
・Neuromyelitis Optica(視神経脊髄炎)と診断されている方
・妊娠中または授乳中である方
・ガドリニウム造影剤を投与して適切にMRI 検査ができない方
・肝疾患または肝移植の病歴がある方
・スクリーニング検査及びベースライン検査での肝機能に異常が見られた方
・過去5 年間に悪性腫瘍の既往歴がある方
・てんかんと診断されている、又はけいれん発作(ただし熱性けいれんは除く)の既往がある方

<併用可能薬>

治験参加中も、低用量の経口ステロイド剤(プレドニゾロン換算1日10mg以下)の併用やアザチオプリンの併用は可能です。ただし、アザチオプリンのみ治験登録の2ヶ月前から用法・用量の変更はできません。

<併用禁止薬>

以下の薬剤及び療法は、治験参加時から治験薬の最終服薬を終了するまで使用を禁止されています。

・フィンゴリモド塩酸塩(ジレニア®、イムセラ®):治験登録6ヶ月前から
・アザチオプリン以外の免疫抑制、免疫賦活又は骨髄抑制作用を有する薬剤(メソトレキセート®、サンディミュン®、ネオーラル®など):治験登録3ヶ月前から
・タイサブリ®:治験登録3ヶ月前から
・テクフィデラ®:治験登録3ヶ月前から
・免疫グロブリン製剤:治験登録2ヶ月前から
・インターフェロンβ製剤(アボネックス®、ベタフェロン®):治験登録1ヶ月前から
・コパキソン®:治験登録1ヶ月前から
・副腎皮質ステロイド剤のパルス療法:治験本登録1ヶ月前から
・血漿交換療法、免疫吸着療法、リンパ球除去療法:休薬期間はありません
・ワクチン:治験登録1ヶ月前から

この他にも、参加できるかどうかについての基準があります。 また、患者さんがこの治験に参加いただくことができるかどうかは担当医師が検査・診察をして決定いたします。 場合によっては、患者さんに同意をいただいた後でも治験に参加いただけないことがありますことを了承ください。

<治験参加のお問い合わせ先>
 この治験について詳しくお知りになりたい方は、下記までお問い合わせください。

《連絡先》

国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院 臨床研究・治験推進室
(担当:塚本・山本)
E-mail: och@ncnp.go.jp
TEL:042(341)2712(内線:7289)
受付時間:平日の8時30分~17時15分

<NCNP神経免疫国際シンポジウム2019>

【日時】
令和元年12月2日(月)
9:15~17:30
【場所】
京都アカデミアフォーラム
(京都大学東京オフィス千代田区丸の内)
【演題】
NCNP 神経免疫国際シンポジウム2019
【講演者】
Florent Ginhoux (Singapore)
Yutaka Kawakami (Japan)
Roland Liblau (France)
Shimon Sakaguchi (Japan)
Abdel Saoudi (France)
Ari Waisman (Germany)
Kazuhiko Yamamoto (Japan)
                   Akihiko Yoshimura (Japan)
                   Takashi Yamamura (Japan)

<第24回 NCNP多発性硬化症カンファレンス>

研究報告1:「NINJA;Normal-appearing Imaging-associated,NeuroimmunologIcally justified,Autoimmune encephalomyelitis」
(NCNP神経研究所免疫研究部 竹脇 大貴先生)

研究報告2:「筋痛性脳髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の画像解析について」
(NCNP病院放射線診療部 木村 有喜男先生)

特別講演:「高磁場MRIによる脳画像診断の新しい展開」
(岩手医科大学 医歯薬総合研究所 超高磁場MRI診断・病態研究部門 佐々木 真理教授)



日時:2020年2月17日(月)18:30~20:00
場所:国立精神・神経医療研究センター 研究所3号館1Fセミナールーム
NCNP多発性硬化症センター(世話人:佐藤 和貴郎、岡本 智子)