
重要なお知らせ
【重要】
血液検査等における電子カルテ上の基準値の誤表示について
令和2年10月23日
関係各位
国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター 病院長 中込 和幸
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血液検査等における電子カルテ上の基準値の誤表示について
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターでは、血液検査等の一部を外部委託しており、この外部委託している血液検査等において基準値の変更があった際には臨床検査部職員が電子カルテへの表示を変更しなければならないところ、一部の検査項目において基準値を変更しないまま運用していたことが本年9月7日に判明いたしました。
このため、外部に委託している検査について全て調査したところ、平成24年12月7日から本年9月15日までの間に、同様に基準値の変更がなされていない検査項目が19項目あることが判明し、さらに、この19項目の検査結果を精査したところ、本来は基準値内であるのに異常値と判定されたり、本来は異常値であるのに基準値内と判定された事例が19項目のうち11項目の467件(322人)に認められたことを10月21日に確認いたしました。(内訳については、別添表を参照。なお検査結果の値は正しく表示されていることを確認済。)
これら各検査結果について、担当する医師等(担当医が退職している場合はその診療科の診療科長)がすべての検査結果に関して治療への影響の有無を確認したところ、該当する検査の結果のみで治療方針を決定したり、検査の施行や薬の処方もしくは処置を追加することはなく、その後の診療への影響はありませんでした。
該当する患者様に対しては、この内容を丁寧にお知らせ・お詫びするなど順次説明を実施していることをお知らせいたします。
このような基準値の誤表記はあってはならないことであり、これまで臨床検査部職員1名が基準値の変更作業を行っていたものを複数の職員で対応することや、複数の職員で基準値の定期的な確認を行うなどの再発防止に取り組むとともに、医療安全管理のための研修をさらに推進してまいります。
この度は、患者・家族・関係者の皆様方にはご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
【本件に関するお問い合わせ先】
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
電話番号042-341-2711(内線3985)
(別添表)
主な検査目的 | 検査項目 | 件数 |
腫瘍マーカー | SCC | 66 |
腫瘍マーカー | NCC-ST-439 | 17 |
甲状腺自己抗体 | TSAb(TSH刺激性レセプター抗体) | 39 |
筋組織に含まれる蛋白 | ミオグロビン | 107 |
骨吸収マーカー | TRACP-5b(骨型酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ) | 120 |
成人T細胞白血病(ATL)や悪性リンパ腫、自己免疫疾患、膠原病などのマーカー | sIL-2R(可溶性IL-2レセプター) | 8 |
尿中のマグネシウム | 畜尿マグネシウム | 6 |
甲状腺疾患のマーカー | サイログロブリン | 2 |
骨粗しょう症のマーカー、腫瘍マーカー | カルシトニン | 21 |
骨形成マーカー | total-P1NP(Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチド) | 80 |
膠原病、特にシェーグレン症候群 | 抗SS-A/Ro抗体 | 1 |
合計 467