社交不安障害
社交不安障害とは
人前で発表をしたり、初対面の人に会う時は緊張する人が多いと思います。しかしその緊張が過度で、必ず毎回強い不安や恐怖を感じ、その緊張のために会議に出られない、教室に入れないといったことがあると、日常生活や社会生活に支障をきたしてしまいます。特に、自分の振る舞いで恥ずかしい思いをするんじゃないか、相手に嫌な思いをさせるんじゃないかと考えて強い不安がある場合には、社交不安障害の可能性があります。社交不安障害の原因は明らかになっていません。思春期に発症することが多く、男女差はありません。海外の研究では7人に1人が社交不安障害であるとの報告もあります。薬物治療や、認知行動療法をはじめとした精神療法で改善する場合があり、生活に支障がある場合には早めに受診されることをお勧めします。
社交不安障害の症状
社交不安障害がある方は、社交場面で自分の振る舞いが否定的な評価を受けるのではないかと考え、そのような場面で感じる強い不安や恐怖に毎回のように耐え忍ばないといけなかったり、避けざるをえなかったりします。極端な場合には、引き籠ってしまうケースもあります。そのような状態が典型的には半年以上続きます。具体的には、以下のような症状があります。
- 人前で話す、発表をするなどの特定の場面で強い緊張がある
- 初対面の人に会う、雑談をするなどのとき、強い緊張がある
- 人前では心臓がどきどきしたり顔が赤くなったりする
- 恥ずかしい思いをするのではないかと不安がある
- 苦手意識があって人前を避けてしまう