PTSD(心的外傷後ストレス障害)

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PTSD (心的外傷後ストレス障害)とは

非常に強い心的な衝撃を受けたとき、その体験が過ぎ去ったのちも体験が記憶のなかに残り、精神的な影響を与え続けることがあります。このようにしてももたらされた精神的な後遺症をとくに心的なトラウマ(外傷)と呼び、それによる精神的な変調をトラウマ反応と呼びますが、PTSDはこのトラウマ反応の中のひとつです。PTSDは異常な体験ではなく、大規模な震災、性的な犯罪など極度の危険に巻き込まれた場合誰にでも生じる反応であり、大規模災害などの後1年後にPTSDの診断を完全にみたす人の割合、部分的にみたす人の割合はそれぞれ10%程度とされています。
PTSDに対しては、薬剤治療、認知行動療法や力動的精神療法といった心理療法が効果的であると報告されています。

PTSD (心的外傷後ストレス障害)の症状

PTSDの患者さまのなかでは、トラウマ体験そのものが再現されつづけています。ご本人の思いとは関係なくよみがえり、同じ気持ちが沸き上がり、あらゆる物音や刺激に敏感になり、不安で落ち着きません。苛立ちやすく、眠りにくくなり、周りの人や自分の未来からも切り離されたように感じます。そのほかにも、気持ちの落ち込み、無力感、社会や自分を信用できなくなるといった症状がみられます。

  • トラウマ体験が思いとは関係なくよみがえる、その時の気持ちが沸き上がる
  • 物音や刺激に敏感になり、不安で落ち着かなくなる
  • 苛立ちやすい
  • 眠れなくなる
  • 抑うつ、悲しみ、怒り、焦り、無力感、罪悪感を感じる
  • 周りの人や自分自身、自分の未来からも切り離されたように感じる
  • 他者や世界、自分自身を信用できなくなる

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