専門看護室の紹介
専門看護室
専門看護室には、公益社団法人 日本看護協会の資格認定を取得している専門看護師と認定看護師が所属しています。
組織横断的に、各専門看護分野における相談、調整、教育及び研究等の活動を行うために、平成25年4月に設置されました。
当院は精神疾患、神経・筋疾患、重症心身障害児(者)の医療を専門とするナショナルセンター病院です。これらの疾患や障害はそれぞれの患者さんの日常生活に密接につながっているものばかりです。そのため看護の質の高さが患者さんの生活の質を左右することになります。私たち専門看護室は質の高い看護を実現するためにそれぞれの専門性を活かし、円滑なチーム医療の実施に向けた組織横断的な活動に取り組んでいます。
メンバー紹介
私たちはそれぞれの専門領域の知識や技術を活用し、患者さんへの直接ケアおよび院内の看護師への教育活動を通して医療の質の向上、在宅療養の促進を推進しております。また、公開講座等の開催により精神疾患、神経・筋疾患に関する理解の促進および患者さんへのケアの方法の普及、一般市民を対象とした健康教育にも積極的に取り組んでおります。
▶専門看護室室長
精神看護専門看護師 佐伯 幸治
神経・筋疾患で精神的サポートを特に必要とする方や、認知症、てんかんの方などの“こころの問題”に関して各診療科と精神科との橋渡しを行い、脳とこころの総合ケアの実践を行っております。精神科においては看護の質の向上のために院内看護師の専門教育体制の整備や行動制限最小化、自殺予防を目指した看護ケアの質向上に向けた活動を行っております。

▶精神看護専門看護師
宮崎 真理子
様々な専門性を持つスタッフと協働し、 NCNPの特色である「脳とこころの総合ケア」実践、そして患者様の意思を尊重した回復(リカバリー) 支援を行っております。また、看護ケアの質向上に向けた、臨床教育にも携わっております。
▶慢性疾患看護専門看護師
三好 智佳子
神経・筋疾患をもつ方が治療や療養方法を獲得し、お一人お一人の生活になじませていけるよう支援しています。また呼吸器看護外来を担当し、人工呼吸器やCPAPを使った治療をされている方の相談を受け、治療を継続できるようサポートしています。
▶皮膚・排泄ケア認定看護師
天池 光
皮膚・排泄ケアとは、褥瘡や皮膚炎等のあらゆる皮膚障害に対するケア、ストーマ(人工肛門・人工膀胱)に対するケア、失禁に対するケアといった3 分野の看護ケアです。「患者さんのお肌をすべすべに!」をモットーに、多職種と協働しながら皮膚・排泄ケア認定看護師として看護の質向上をめざし活動しています。

▶摂食・嚥下障害看護認定看護師
臼井 晴美
摂食嚥下障害は、疾患だけでなく加齢や食行動によっても起こりうる身近な問題のひとつです。“そのひとの思いを尊重したあきらめない看護” をモットーとし、日々活動しています。また歯科医師とも連携し、院内で特徴的な口腔ケアの問題に対して考え、対応できる看護師を育成しています。
▶摂食・嚥下障害看護認定看護師
小倉 宣世
疾患や加齢など摂食嚥下障害のある患者さんの「食べる」権利を擁護し、患者さん・ご家族の意思を尊重した支援をすること、「食べる」ことで患者が笑顔になれるよう介入していくことを目標としています。また、口腔環境を整え誤嚥性肺炎などのリスク軽減が図れるよう活動していきます。

▶緩和ケア認定看護師・退院支援看護師
花井 亜紀子
神経・筋疾患難病患者様とそのご家族が、病気や障害とともにより良く生きていくために支援しております。病気の診断時から退院後の療養生活まで、身体的・心理的苦痛を緩和し、QOL(生活の質)が高められるように主治医や看護師、リハビリスタッフ、お住まいの地域支援者など多職種とともに協働してサポートしています。
▶認知症看護認定看護師
野﨑 和美
認知症や認知機能の低下によって、日常生活における混乱や生きにくさを感じている患者さん一人一人への理解を通して、多職種でその人らしい生活の再獲得・維持に向けて患者さん・ご家族の方の思いを尊重し、支援しています。当院もの忘れ外来ではご本人・家族の相談窓口も行っております。
▶感染管理認定看護師
小澤 慎太郎
当院の感染管理認定看護師は現在2 名で活動しています。近年は院内だけでなく地域での感染対策の重要性が指摘されています。私たちも自施設内だけでなく、他施設を含めた地域での感染対策活動を実施しておりますので、講義や環境ラウンドなどのご要望がございましたらお問い合わせください。
▶感染管理認定看護師
德永 恵美子
2019年末からCOVID-19の全世界パンデミックがあり、当院でも COVID-19の感染管理が業務の中心となっています。 COVID-19の患者さん受け入れに際し、院内のマニュアル整備やスタッフ教育を通じて、すべての患者さんに安全な療養環境が提供できるよう取り組んでいます。また精神科病院の感染対策について東京都と連携し、クラスター発生予防のための活動も行っています。
▶呼吸器疾患看護認定看護師(プレ)
本堂 貴子
肺や気道の疾患による呼吸の障害や、神経・筋疾患による呼吸に必要な筋肉の働きの障害によって引き起こされる息苦しさや痰の排出困難を少しでも楽にできるように患者さんと共に取り組みサポートしていきます。加えて睡眠時無呼吸症候群の患者さんへの持続陽圧呼吸療法(CPAP)の導入と継続の支援もしています。
▶小児看護専門看護師(プレ)
矢野 悠
神経・筋疾患、重症心身障がい等があるお子さんが、それぞれのライフステージに合わせて成長・発達していけるように多職種で連携し、水準の高い看護を提供することを目標としています。また、小児看護領域における臨床教育活動も実施しております。
公開講座・出前講座
専門看護室では、在宅介護・医療に携わる方や一般市民に精神・神経領域の疾患や障害のケアについての知識の普及・啓発のために公開講座や出前講座を実施し、皆様の健康的な生活のお役に立てるように情報発信を行っております。
公開講座では、精神疾患、神経・筋疾患をもつ人々へのケア方法、療養生活、福祉に関する基本的な知識の講義や当事者や家族が在宅医療、介護で役に立てられる看護ケアの方法などの講義を行っております。なお、公開講座の開催日や内容については、病院ホームページのお知らせ等で告知しますのでそちらをご覧ください。
出前講座では、地域の方々や、医療機関の方々に対して、専門看護師及び認定看護師がそれぞれの専門領域に関する講義を皆様の地域や施設に出向いて(感染防止対策でオンライン講義をお願いする場合もございます)行っております。ぜひご活用ください。
現在、出前講座で対応している講義内容は出前講座一覧をご参照いただき、お申し込みは、下記連絡先にメールにてご連絡ください。
お申し込み連絡先
〒187-8551 東京都小平市小川東町4-1-1
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター病院
看護部 専門看護室
E-mail :ncnpapn(a)gmail.com
※E-mailは上記アドレス(a)の部分を@に変えてご使用ください。
出前講座一覧
出前講座メニュー | 講師 |
褥瘡予防ケア | 皮膚・排泄ケア認定看護師 天池 光 |
褥瘡の見かたと管理方法 | |
管理医療関連機器圧迫創傷び予防と管理 | |
スキンケアの予防と管理 | |
経管栄養管理 |
摂食・嚥下障害看護認定看護師 |
食事摂取に向けた看護アプローチ | |
すぐできる!食事介助のポイント | |
精神疾患患者の口腔ケアにおける問題点・その対応 | |
感染対策の基礎知識(手洗い、手袋、マスク、エプロンの使用方法など) |
感染管理認定看護師 |
ノロウィルス感染の予防と対処法 | |
COVID-19、インフルエンザウィルス感染の予防と対処法 | |
精神科病棟における感染対策 | |
難病(神経・筋疾患)の緩和ケア | 緩和ケア認定看護師 退院支援看護師 花井 亜紀子 |
神経難病の意思決定支援 | |
神経難病の在宅療養移行支援(退院支援) | |
認知機能障害に着目したアセスメントとケアについて | 精神看護専門看護師 佐伯 幸治 宮崎 真理子 |
精神疾患(統合失調症・うつ病等)のケアについて | |
統合失調症患者に対する心理教育について | |
慢性疾患患者における症状マネジメント | 慢性疾患看護専門看護師 三好 智佳子 |
神経難病患者の排便コントロール | |
パーキンソン病患者の看護 | |
認知症基礎知識・認知症予防 | 認知症看護認定看護師 野﨑 和美 |
認知症者の症状アセスメント (加齢変化、身体症状、認知機能、精神症状) |
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認知症者への看護 (基本的姿勢と考え方、症状へのアプローチ、家族への支援) |
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睡眠時無呼吸症候群の患者におけるCPAPの必要性と継続支援について | 慢性呼吸器疾患看護認定看護師(プレ) |
NPPV療法を受ける患者の看護 | |
・マスクフィッティング | |
・NPPVのリスクマネジメント | |
・排痰補助装置を用いた排痰ケア | |
在宅酸素療法を行う患者の看護 | |
思春期・青年期の筋ジストロフィー患者の看護 | 小児看護専門看護師(プレ) 矢野 悠 |