NCNP 行動医学研究部

スタッフの紹介

スタッフ

小川 眞太朗(OGAWA Shintaro, Ph.D.)

診断技術研究室 室長
博士(医科学)(山梨大学)
修士(栄養学)(徳島大学)

研究内容・略歴

自分には素朴な願いがあり、それは「誰しもが幸せに生きていける世界を実現したい」というものです。そのために2つの目標を持っており、ひとつは「幸せと反対の苦しみ(心の病)をなくす」こと、もうひとつは「皆がもっと元気に楽しく生きられる方法を探す」こと。そういったことをいつも考えながら日々の研究活動に励んでいます。それらを実現するための方法のひとつとして、毎日の暮らしの中で私たちが自由にデザインすることができ、生体の発達・機能・調整の根本を司る「栄養や食事」という要素に特に着目しています。今後は「精神栄養学」というコンセプトのもとでの研究に注力し、進めていきたいと考えています。
過去、私は国立精神・神経医療研究センター 疾病研究第三部(功刀 浩 部長)において、精神疾患のバイオマーカー探索や機序研究および治療法開発のため、ヒト臨床検体解析(気分障害・統合失調症・健常)や、ヒト健常ボランティアを対象とした介入研究 (RCT) の実施、動物(主にラット)での行動薬理学的研究、動物画像 (PET) 研究、そして先行エビデンスのメタアナリシスなどを行なってきました。ヒトでの臨床研究から、動物での行動薬理まで、幅広く対応できることが自分の強みであり、メタアナリシスやオミックス・遺伝子解析なども含め、多層的なデータ解析も行うことができます。現在は、こちらの行動医学研究部において、幼少期トラウマが付随するうつ病のバイオマーカー探索や薬剤の効果検証のための臨床研究などを進めています。
自分の強みである幅広い背景を活かし、心理学~生物学~情報解析~栄養学~精神医学のアプローチを統合しながら、志を同じくする多くの仲間と一緒に、研究によって世界中の人々が幸せに暮らせる社会を実現していきたいと考えています。

2020年4月―現在 現職
2015年4月―2020年3月 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第三部 流動研究員
2014年12月―2015年3月 公益財団法人 精神・神経科学振興財団 リサーチ・レジデント
2011年4月―2014年12月 山梨大学 大学院 医学工学総合教育部 人間環境医工学専攻(博士課程)
2009年4月―2011年3月 徳島大学 大学院 栄養生命科学教育部 人間栄養科学専攻(修士課程)
2008年4月―2009年3月 早稲田大学 大学院 経済学研究科 科目等履修生
2003年4月―2008年3月 早稲田大学 人間科学部 人間基礎科学科

受賞歴

日本神経精神薬理学会 JSNP Excellent Presentation Award for CINP 2016

学会・役職等

日本栄養・食料学会
日本神経精神薬理学会
日本神経科学会

公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンター 『ストレス&ヘルスケア』誌 記事監修