脳形成障害

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脳形成障害とは

脳形成障害とは、胎児の時に脳がつくられる過程で何らかの問題が起こり、脳の形や構造に異常が生じることをいいます。ごく小さな部分のみの場合もあれば、脳全体の障害まで、病変の範囲や程度はさまざまです。滑脳症、片側巨脳症、異所性灰白質、多小脳回、全前脳胞症、限局性皮質異形成などがあります。脳形成障害の原因には、遺伝要因(染色体異常、遺伝子異常など)と環境要因(感染症、中毒、放射線など)があります。特に、近年の解析技術の進歩により、脳形成障害の原因遺伝子が多数報告されています。治療として、現状では症状に対する内科的・外科的治療やリハビリテーションなどの対症療法が中心ですが、脳形成障害の病型や原因遺伝子を確定することは、合併症や予後の予測、治療法を検討する上で重要です。

脳形成障害の症状

脳形成障害では、病変の範囲や障害の程度により、無症状の場合もあれば、しばしば多様なてんかん、運動・知的発達の遅れなどの症状を引き起こします。病型により症状や重症度はさまざまです。以下のような症状を伴う場合があります。

  • てんかん:乳児てんかん性脳症、West症候群、局在関連てんかんなど
  • 運動発達の遅れ、運動障害
  • 知的発達の遅れ、知的障害
  • 頭の大きさの異常:小頭症、大頭症など
  • 顔つきの特徴、脳以外の組織の奇形
  • 不随意運動:ジストニア、ヒョレア、ミオクローヌスなど
  • 呼吸障害
  • 摂食・嚥下障害

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