薬物依存症

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薬物依存症とは

薬物依存症とは、自分の意志では薬物の使用をコントロールできなくなってしまう障害です。薬物のせいで仕事や信用を失ったり、家族がバラバラになったり、逮捕されて刑務所に服役したり、あるいは精神科病院に入院したりしても、なかなか薬物をやめることができません。「もう二度と使わない」と何回も誓い、「これが最後の一回」と何十回も決意しながらも、また手を出してしまう。つまり、「わかってはいるけどやめられない」、それが薬物依存症なのです。
薬物依存症はれっきとした医学的障害です。決して意志が弱いからでも反省が足りないからでもありません。そして精神医学的障害である以上、いくら説教や叱責、あるいは罰を与えても、それでよくなるものではないのです。なぜなら、薬物を使ったことのある脳は、いつまでも薬物の快感を記憶していて、自分でも気づかないうちに、その人の思考や感情を支配してしまうからです。必要なのは罰ではなく治療です。

薬物依存症の症状

覚せい剤や大麻、危険ドラッグなどの社会的に許容されていない薬物を使っているか、または、医師から処方される睡眠薬や抗不安薬や、市販の感冒薬や咳止め薬、鎮痛薬の使用を、医師の指示や本来の目的から異なる逸脱した用法・用量で医薬品の使用が認められ、しかも、以下のような特徴が見られます。

  • その薬物を初めて使った当初に比べて、使用量や頻度が明らかに増えている
  • その薬物を使うことによって逮捕されたり、仕事や日常生活に支障をきたしたり、健康上の問題が生じたりしている
  • その薬物の使用をやめよう、あるいは、減らそうと何度も決意したり、努力したりしているが、失敗をくりかえしている

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