2024.4.30
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:中込和幸)精神保健研究所(所長:張賢徳)地域精神保健・法制度研究部(部長:藤井千代)臼井香リサーチフェローが、第18回日本統合失調症学会にて 学会賞(医療保健福祉分野)、一般演題奨励賞を受賞しました。
受賞テーマ
一般地域住民の思春期におけるこころの不調と脳の発達の関連:縦断コホート研究
研究概要
思春期を対象としたコホート研究により、13歳から16歳にかけて心理的困難さが高まる人では、ミスマッチ陰性電位という脳波の反応が経時的に低下することを明らかにしました。
思春期における脳の発達とこころの不調との関連については、精神疾患のリスクが高い人に対象を絞った研究や、一時点での関連を調べた研究が報告されてきましたが、本研究では、思春期一般人口で生じるこころの不調の変化とミスマッチ陰性電位の発達的な変化が関連することを初めて明らかにしました。
思春期はこころの発達に重要な時期です。本研究成果は思春期におけるこころの不調のメカニズム解明に役立つ可能性があり、心の健康増進に貢献することが期待されます。
