
脊髄小脳変性症
脊髄小脳変性症とは
小脳は、運動がスムーズに出来る様に調節する働きを持つ脳の一部です。脊髄小脳変性症では主に小脳の神経細胞が徐々に減少することにより、運動がスムーズにできなくなる運動失調とよばれる症状が現れます。小脳だけでなく、脊髄にも異常がみられることがあるために脊髄小脳変性症と呼ばれます。家族のなかに同じ症状を持つ人がいない孤発性脊髄小脳失調症と家族のなかに同じ症状を持つ人がいる遺伝性脊髄小脳変性症に大別されます。さまざまな原因によっておこる病気の総称で、症状も原因によって様々であり、治療方針も少しずつ異なるため、きちんと原因を決定することが治療上重要です。
脊髄小脳変性症の症状
歩行時のふらつきや、手の震え、ろれつが回らない等を症状とする神経の病気です。麻痺とは異なり、動かすことは出来るのに、上手に動かすことが出来ないという症状が中心になります。重症度や発症年齢により同じ病気でも大きく症状がことなります。
- 歩くとふらつく、バランスがとれない、転ぶ
- ろれつがまわらない
- 動かそうとすると手がふるえる
- 若年発症の場合、知的障害やてんかん、全身の不随意な動きを合併することがある
- パーキンソン症状(手の震え、動きが乏しい、筋肉がこわばるなど)を合併することがある
- しびれや感覚の鈍さなどの末梢神経障害を生じることがある。