IOC Mental Health in Elite Athletes Toolkit(日本語翻訳版)

IOC Mental Health in Elite Athletes Toolkit(日本語翻訳版)
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IOC Mental Health in Elite Athletes Toolkit(日本語翻訳版)

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)精神保健研究所の「スポーツと精神保健教育に関する検討委員会」と公益財団法人 日本オリンピック委員会(情報・医・科学部門)は、国際オリンピック委員会(IOC)が公表した、アスリートのメンタルヘルスケアに取り組むために必要な知識・スキルをガイドする教材『IOC MENTAL HEALTH IN ELITE ATHLETES TOOLKIT』の日本語翻訳版「IOCエリートアスリート用メンタルヘルスツールキット」を作成しました。

本ツールキットを使用する際の注意事項

本ツールキット(元版、翻訳版共に)の著作権及び出版権はIOCにあります。無断での複写・転載・編集・公表・出版することは禁じられています。また、同様に、日本語翻訳版ツールキットについても、無断での複写・転載・編集・公表・出版が禁じられています。

日本語翻訳版ツールキットを、IOCに代わり日本の学校等で教材として活用、配布することについて、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所の「スポーツと精神保健教育に関する検討委員会」委員長 小塩靖崇が、IOCからその承諾を得ています。

■免責事項
日本語翻訳版「IOCエリートアスリート用メンタルヘルスツールキット」は、国際オリンピック委員会(IOC)の許可を得て翻訳されましたが、IOCによる公式翻訳ではありません。また、掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、IOC及び当センターはご利用の皆さまが本ツールキットを用いて行う一切の行為について、何ら責任を負うものではありません。当サイトから、もしくは当サイトへリンクを張っている第三者のウェブサイトの内容は、それぞれ各ウェブサイトの責任で管理されるものであり、IOC及び当センターが運営、管理するものではありません。このためIOC及び当センターは、当該サイトの内容、またはそれらをご利用になったことにより生じたいかなる損害についても一切責任を負いません。

訳者

日本語翻訳版は、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所(以下NCNP)の「スポーツと精神保健教育に関する検討委員会」と日本オリンピック委員会 情報・医・科学部門(以下JOC情報・医・科学部門)のメンバーにより作成されました。

訳者一覧(五十音順)
江田香織(JOC情報・医・科学部門)、岡田俊(NCNP 知的・発達障害研究部)、小黒早紀(NCNP 地域精神保健・法制度研究部)、◎小塩靖崇(NCNP 地域精神保健・法制度研究部)、金吉晴(NCNP 行動医学研究部 併任:精神保健研究所 所長)、栗山健一(NCNP 睡眠・覚醒障害研究部)、住吉太幹(NCNP 児童・予防精神医学研究部)、土屋裕睦(JOC情報・医・科学部門)、土肥美智子(JOC情報・医・科学部門)、西大輔(NCNP 公共精神健康医療研究部)橋本亮太(NCNP 精神疾患病態研究部)、藤井千代(NCNP 地域精神保健・法制度研究部)、松本俊彦(NCNP 薬物依存研究部)、山田光彦(NCNP 精神薬理研究部)
◎:スポーツと精神保健教育に関する検討委員会委員長

作成プロセスについて

IOCメンタルヘルスワーキンググループから、正式に承諾を得て、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所の「スポーツと精神保健教育に関する検討委員会」と日本オリンピック委員会 情報・医・科学部門にて、日本語版の開発に取り組みました。翻訳の際には、オリジナル版からの正確な翻訳を心がけて作成しました。主な読者として、スポーツ関係者を想定しています。このツールキットを読むことで、アスリートのメンタルヘルスに関する理解の促進、各チームや競技団体でメンタルヘルスの取り組みを導入するプロセスについて考える機会となることを期待しています。とはいえ、専門用語も多く含まれ、精神医学に馴染みのない方にとっては、すぐにアクションに移すことは難しいかもしれません。最初の一歩として、本ツールキットを教科書・資料として用いた研修等、メンタルヘルスの専門家と共に取り組みを企画するといった使い方が考えられます。

本ツールキットを用いた今後の研究について

私たちメンタルヘルス専門家・研究者には、本ツールキットを用いることでアスリート自身や周囲のスタッフにどのような効果(変化)があるのかについての研究を行い、その検証結果を社会に示す役割があると考えています。2020年に行った文献調査(小塩ら. 2020)では、海外諸国ではアスリートやその周囲のスタッフを対象にメンタルヘルス教育プログラムが実施され、また研究としてその知見が報告されていることを示しました。なお、プログラムは、メンタルヘルスに関する知識向上、援助希求/援助行動の促進を目的に行われ、いずれも効果が示されていました。

海外では、アスリートのメンタルヘルス対策が始められています。精神疾患を含めメンタルヘルス不調を経験するアスリートの割合が、日本のアスリートで低いといった根拠はなく、他国と同様にメンタルヘルス対策が求められます。このような課題に取り組むため、本ツールキットを用いて、日本スポーツ界の実態に合わせたメンタルヘルス教育プログラムの開発と実装、その評価に、アスリートやその周囲のスタッフ、各競技団体の皆さんと共に取り組みたいと考えています。

お問い合わせについて

本ツールキットを用いた研究参加に関心がありましたら、下記の宛先までお問い合わせいただければ幸いです。

ojio($) ncnp.go.jp ※ ($) は @ に置き換えて下さい。
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
地域精神保健・法制度研究部
小塩靖崇