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内容紹介

　神経変性疾患は特定の神経細胞が変性する疾患であるため、これらの細胞 を標的として治療介入することが重要であると考えられる。
中枢神経系に おける薬物送達については、血液脳関門の存在や細胞特異性の問題などが 広く議論されており、
効率的かつ選択的なアプローチの確立が望まれてい る。
　我々は神経細胞への選択性を担保する一つの方法として、シナプス小 胞のリサイクリング機構を利用した新しい分子送達技術の開発を進めてき た。
本講演では、その基本的な考え方や研究の経緯、これまでに得られた 知見を紹介するとともに、核酸医薬をはじめとする治療分子の応用可能性 やALS など運動ニューロン疾患に向けた展望について議論する。
　この技術 を神経疾患研究における新しいアプローチの一つとして提示したい。