第4回てんかん発作と自動車運転

第4回
てんかん発作と自動車運転

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「てんかんがあったら車の運転はできませんか?」

「抗てんかん薬を飲んでいても車の運転はできますか?」

これらは、しばしば患者さんから聞く質問です。

てんかんがあっても、抗てんかん薬を飲んでいても、一定の条件を満たせば自動車の運転は認められます。これは改正道路交通法という法律によって定められていて、2年以上てんかん発作がなく、その後も発作をおこす危険が低いときには自動車運転が認められます。つまり、てんかんとして抗てんかん薬を飲んでいても、発作が2年以上なくて病状が安定していれば運転免許証が交付され、自動車の運転ができます。

なお、発作が夜の寝ている間にしか起きない、発作の最中に意識を失わないので運転中でも車を停めるような対処ができるなど、発作があっても危険性が低いときには運転が認められることがあります。

2年はとても長い期間です。どれくらい発作がなければ自動車運転を認めるかは、国によって異なります。欧米などでは、概ね半年から1年で運転を認める国が多いようです。

初めててんかん発作やけいれん発作を起こした場合、運転免許は取り消されるのでしょうか。必ずしもそうではありません。初めての発作のときはてんかんではない可能性や、てんかんと言い切れない可能性もあります。ただし、発作を繰り返す危険性がしばらくはあるので、医師の指示に従って一定期間は自動車運転を控えたほうが安心です。

体調に気をつけて自らの責任で自動車を運転しましょう。抗てんかん薬を飲んでいるのであれば、内服を欠かさないことが大事です。

詳しくは日本てんかん協会のHPをご参照ください。

https://www.jea-net.jp/epilepsy/drive

文責: 岩崎真樹 (脳神経外科・てんかんセンター)