第5回脳波検査についての注意点 ~新型コロナウイルスの感染を予防するために~

第5回
脳波検査についての注意点 ~新型コロナウイルスの感染を予防するために~

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脳波検査の際に新型コロナウイルス感染を予防するための3つのポイント

① 脳波検査、過呼吸負荷を行う必要性があるのか検討する
② 検査技師、患者さんはマスクをつける
③ 検査技師は手袋をつける

新型コロナウイルスの感染予防のため「3密を避ける」ことが勧められています。

脳波検査についても感染予防のため注意喚起がされています。
https://www.ilae.org/files/dmfile/COVID-19472020-003.pdf

脳波検査室は「換気の悪い密閉された空間」です。
電極を付け外しする際、長い時間、検査技師と患者さんとの距離が近くなり「間近で会話や発声をする密接な場面」になりますし、異常を検出しやすくするため検査中に患者さんに過呼吸負荷を行っていただくこともあり、「間近で会話や発声をする密接な場面」に近い状況が生じ得ます。(過呼吸負荷とは脳波検査中に発作を誘発するために、風車を吹くなどして呼吸回数を意図的に多くすることです。)
咳こむとさらにリスクは高まります。

したがって、以下のような注意が必要です。

1) 主治医は、医療機関や地域の感染状況を踏まえ下記の必要性を検討する

  • 脳波検査
  • 過呼吸負荷

2) マスクをつける

  • 患者さん
  • 検査技師

3) 手袋をつける

  • 検査技師

4) てんかん発作の際は、唾液の分泌が増えむせこむことがあり、飛沫感染の対策もする

当院では現在、過呼吸負荷は基本的に行っていません。
脳波検査については、主治医の先生とあらかじめよく相談されることをお勧めします。

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文責:金澤恭子(てんかんセンター・脳神経内科)