NCNP病院 第一精神診療部レジデント兼、精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 研究生の長尾賢太朗が第116回日本精神神経学会学術総会で優秀発表賞を受賞しました

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2020年11月9日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)

 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:水澤英洋)病院(病院長:中込和幸)第一精神診療部(部長:鬼頭伸輔)レジデント兼、精神保健研究所(所長:金吉晴)睡眠・覚醒障害研究部(部長:栗山健一)研究生の長尾賢太朗(ながお けんたろう)が2020年10月22日付で、第116回日本精神神経学会学術総会で優秀発表賞(精神科専門医研修中の医師による発表部門)を受賞しました。

写真右 国立精神・神経医療研究センター病院 第一精神診療部 レジデント兼、精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 研究生 長尾 賢太朗/ 写真左 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 室長 吉池 卓也

発表内容
 「異なる治療アプローチが奏功した過眠の三症例」
 過眠症状を訴え睡眠外来を受診する若者は多いが、その原因は多様です。睡眠障害国際分類第3版(International Classification of Sleep Disorders. 3rd edition: ICSD-3)では,中枢性過眠症として,ナルコレプシー、特発性過眠症等の原発性過眠症とともに、身体疾患や精神疾患に伴う二次性過眠症、さらに睡眠不足症候群などが挙げられていますが、過眠症状の背景機序に関する詳細は不明な点が多く残されています。
 近年、注意欠如・多動症に過眠症状の併存が多いことが報告されており、さらに睡眠不足により生じる眠気は注意機能を低下させるため、過眠症状と注意機能の関係が注目されています。我々は過眠症状の背景疾患が異なる三症例において、注意機能特性と過眠症状の関連における差異および治療反応性の差異について考察し発表いたしました。
 今後は、本考察に基づく仮説を検証すべく、注意機能と睡眠・覚醒メカニズムの関係について研究を進め、過眠症状のために日常生活に困難を抱える皆様に、より適切な診断・治療法を提供できるよう努めてまいります。