精神保健研究所 知的・発達障害研究部 林 小百合 リサーチフェローが、日本生理人類学会第81回大会において論文奨励賞を受賞しました

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2020年11月10日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)

 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP、東京都小平市、理事長:水澤英洋)精神保健研究所(所長:金 吉晴)知的・発達障害研究部(部長:岡田 俊)の林 小百合(はやし さゆり)リサーチフェローが、日本生理人類学会第81回大会(2020年10月23日~25日 ONLINEにて開催)において論文奨励賞を受賞しました。Journal of Physiological Anthropologyに掲載された原著論文のうち、特に優秀とされる論文を発表した若手研究者として、一般社団法人日本生理人類学会から授与されたものです。

受賞タイトル:
ERP study on the associations of peripheral oxytocin and prolactin with inhibitory processes involving emotional distraction
発表概要:
ヒト女性の月経周期に伴うオキシトシン、及びプロラクチンの血清中濃度の変動と、幼児怒り顔による干渉効果の変化の関連を検討し、内因性のホルモンバランスの変化によって、女性の行動調節機能が子どもの顔表情から受ける影響が変動することを明らかにしました。妊娠・授乳期の女性に見られる子どもの顔表情に対する感受性の変化や、行動調節機能への影響の基盤となる内分泌学的機序を示した可能性があると考えられます。本研究の結果は、女性が子どもの養育にあたって、ホルモンバランスなどの影響を受けることを示したもので、養育行動に困難を抱える女性の状態を理解し、支援方法を開発するうえで有用な知見と考えられます。

■精神保健研究所/知的・発達障害研究部ホームページ