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精神保健研究所 精神疾患病態研究部の松本純弥室長が 日本うつ病学会「下田光造賞」を受賞しました

受賞情報
精神保健研究所

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP 東京都小平市 理事長:中込和幸)精神保健研究所(所長:張賢徳)精神疾患病態研究部(部長:橋本亮太)の松本純弥(まつもと じゅんや)室長が、日本うつ病学会の「下田光造賞」を受賞し、第21回日本うつ病学会総会(2024年7月12日~13日開催)にて授賞式・受賞講演が行われました。

 
受賞式の様子(写真左/松本純弥 室長、写真右/日本うつ病学会 渡邊衡一郎 理事長)

■受賞論文:Cerebral cortical structural alteration patterns across four major psychiatric disorders in 5549 individuals (Molecular Psychiatry,  volume 28, pages 4915–4923, 2023)
 
■概要:多施設共同研究で5549症例の脳MRIを用いてうつ病と双極症の気分障害を含む4大精神疾患について大脳皮質構造を疾患横断的に解析した論文です。うつ病と双極症とでは大脳皮質厚の菲薄化が統合失調症とも共通して認められ、大脳皮質の68の関心領域別の菲薄化パターンが類似していることが示されました。大脳皮質表面積ではうつ病・統合失調症で小さいものの、双極症では有意差がないという構造上の差異があり、関心領域別のパターンではうつ病・統合失調症・自閉スペクトラム症で類似していることが示されました。このような皮質厚・表面積といった構造によって精神疾患別に特徴が異なるという結果は、気分障害等の精神疾患間の生物学的病態の類似点や相違点を反映している可能性が考えられました。
 
関連リンク
精神保健研究所
精神疾患病態研究部 



日本うつ病学会(外部リンク)
第21回日本うつ病学会(外部リンク)