【オンライン開催】STAIR Narrative Therapyワークショップ

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令和4年度精神保健に関する技術研修一覧はこちら

開催概要

【日時】 2023年2月10日、2月17日、3月3日、3月10日、3月17日
    いずれも金曜日 朝7時〜10時 (計5回)

【講師】 Marylene Cloitre先生(National Center for PTSD / Stanford University
    School of Medicine / ICD-11 複雑性PTSDワーキンググループ委員長)
    Christie Jackson先生(STAIR Institute President)

【場所】 オンライン(zoom予定)での米国からのライブワークショップ(逐次通訳あり)

【定員】 50名(応募者多数の場合は選考)

【対象者】 精神保健医療福祉業務に従事する医師、公認心理師、臨床心理士、看護師、保健師、精神保健福祉士、社会福祉士、作業療法士の資格を有する方で、PTSDの臨床経験、及び、基本的な認知行動療法の教育または研修を受けている方。 ※原則として5回全てに参加できる方。

目的

STAIR Narrative Therapyは、もともと児童期虐待の成人サバイバーのために開発され、その後は対人トラウマ被害全般、あるいは複雑性PTSDに主に適用されている心理療法です。感情調整や対人関係の困難さに対処するスキルトレーニング(Skills Training in Affective and Interpersonal Regulation; STAIR)とトラウマに焦点を当てた治療(Narrative Therapy)を組み合わせた治療法になっています。海外の複数のランダム化比較試験によって安全性と有効性が報告されており、日本でも少人数の臨床試験によって同等の治療成果が報告されています。複雑性PTSD特有の感情調整や対人関係の困難さに取り組むための治療要素を先に実施するのが特徴です。

この度、公式ワークショップが以下の通り日本で開催されますので、お知らせいたします。このワークショップは治療開発者のMarylene Cloitre先生とSTAIR Institute のChristie Jackson先生によって行われるもので、第2版のテキストに合わせた最新の内容をカバーしています。米国の西部/東部との時差のため、本来は2日間のワークショップを3時間ずつ、5回に分けて、日本の朝の時間帯に開催していただくことになりました。この機会を活用され、日々の臨床にお役立ていただけましたら幸いです。  

なおワークショップ受講後、希望者には日本の認定セラピスト(コンサルタント候補者として訓練を受けている臨床家)、あるいは米国のコンサルタントから、コンサルテーションを受けることができます(別途費用が必要/同時に実施できる人数に制限あり)。コンサルテーションを受けながら、2ケースを実施されるとSTAIR Instituteより正式にSTAIR セラピストとして認定されます。

課程内容

<1日目>
イントロダクション
STAIR-NTの論理的根拠とエビデンス
セッション1: 感情という資源― クライアントに治療を紹介(イントロ)する。
セッション2: 感情という資源― 感情の認識(emotional awareness)
セッション3: 感情の調節 : 身体に焦点を当てる

<2日目>
セッション4: 感情の調節-思考と行動に焦点を当てる。
セッション5: 感情的な生き方。
セッション6: 人間関係のパターンを理解する。

<3日目>
セッション7: 人間関係のパターンを変えるー自己主張・自己表現に焦点を合てる。
セッション8: 人間関係のパターンを変えるーパワーのマネジメントと、敬意の維持
セッション9: 人間関係のパターンを変えるー親密度の向上

<4日目>
セッション10: サマリーと、セルフコンパッション(自分への慈しみ)
セッション11: ナラティブ・セラピーの紹介
セッション12: 最初のナラティブ
セッション13-17: 恐怖、恥、怒り、喪失感のナラティブ

<5日目>
セッション13-17: トラウマに基づいたナラティブの見直し
一般的な、ナラティブ・セラピーの考え方
ナラティブ・セラピーにおける一般的ないくつかの問題点
セッション18: 最後のセッション
STAIR-NTの治療原則のレビュー
トラウマの療法士のためのセルフケア

申込方法・期間 

WEB入力により、お申込み下さい。
申込期間︓令和4年12月3日(土)~令和4年12月18日(日)

※当研修は所属長の推薦を受けて受講する必要があります。推薦者に関する情報の入力が必要です(氏名、所属機関、職名、メールアドレス、連絡の付く電話番号)。ご自身が所属長の場合は不要です。(入力欄に「自身が所属長」と記入いただきます。)

※選考結果通知:12月23日(金)までに受講可否の決定通知をメールでお知らせいたします。受講可否の理由についてはお答えしかねますのでご了承ください。

※当日は米国東部の会場より配信されるオンライン講習(逐次通訳あり)となります。万が一米国側に技術的な問題が発生した場合は、同じ曜日、時間帯で追加の研修講義を行います。日本側の参加者の事情で視聴ができなかった場合には、2週間以内に研修ビデオを受講する機会を設定します(当研究部の関係者がweb配信します)。

【注意事項】
※申込みには、E-Mailアドレスが必要です。(個人アドレスも可)登録されたE-Mailアドレスに選考結果を通知しますので、お間違えのないようご登録ください。
※受講決定ご案内のメールを受信出来ないケースが多数発生しております。ドメイン・指定受信・本文にURLがあるメールの受信拒否などの制限をかけている方は、設定を解除して頂くか、当センタードメイン『ncnp.go.jp』を指定受信設定して下さいますようお願い申し上げます。

受講料

80,000円 (STAIR Instituteに対する規定の費用支払に充当)
※お申し込み受け付けは終了致しました。


【参考資料】

STAIR/NST治療の日本での有効性検証(プレスリリース)
https://www.ncnp.go.jp/topics/2022/20220608p.html
(検索語:複雑性PTSD STAIR) 

書籍(翻訳) 児童期虐待を生き延びた人々の治療 (クロアトルら著、金吉晴ら訳) 星和書店, 2020