国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 遺伝子疾患治療研究部

日本希少疾患コンソーシアム

日本希少疾患コンソーシアムRare Disease Consortium Japan

 日本希少疾患コンソーシアム(Rare Disease Consortium Japan: RDC Japan)は、産患学官民の協働を核とし、患者さん中心の医療サービスの実現に向け、希少疾患の医療研究と創薬を推進する独自の組織です。 日本医療研究開発機構(AMED)、厚生労働省、国立精神・神経医療センターの支援を受け、神経筋領域の希少難病研究を実施しています。 多様な関係者との連携を深め、2019年には希少疾患カンファランスを発足し、2022年末には湘南ヘルスイノベーションパークからの資金支援を受けて、2023年からRDC Japan設立に向けた活動を拡大しています。

 2023年7月には、RDC Japan、国立精神・神経医療センター、湘南ヘルスイノベーションパークの共催により、RDC Japan発足記念シンポジウムを開催し、希少疾患医療サービスにおける患者・市民参画を深化させました。 この成功は、幅広いご支援とご協力の賜物です。 この場を借りて、患者さん、そのご家族、日本筋ジストロフィー協会をはじめ、多数の支援者へ深甚なる感謝を表します。 私たちの動力は、希望を持続できる多様な社会の実現にあります。 多くの学術機関、日本製薬工業協会、製薬企業、AMED、厚生労働省、経済産業省、医薬品医療機器総合機構からのご理解と支援に感謝します。

 RDC Japanは、ペイシェントジャーニーに着目した持続可能なエコシステムを産患学官民と共に構築し、日本独自の希少疾患克服に向けた医療サービスを実現することに注力しています。 RDC Japanの設立を契機に、最新の研究成果や取り組みを共有し、様々なステークホルダーとのパートナーシップを強化しています。 希少疾患医療研究と創薬を軸とした医療サービスの更なる発展のために、私たちの努力を継続してまいります。

2024年2月29日付で日本希少疾患コンソーシアムは任意団体として活動を開始しました。

RDC Japanが目指すこと(Mission)

 私たちは、産患学官民が協力し合い、希少疾患の医療研究と創薬を中心とした医療サービスの開発に取り組み、その知見を世界に発信することを目指しています。 私たちは、誰もが安心して多様な人生を送り、希望を持ち続けられる社会の実現に貢献することを目指します。

RDC Japanが描く未来(Vision)

誰もが安心して多様な人生を送り、希望を持ち続けられる社会の実現

 日本希少疾患コンソーシアム(RDC Japan)は、産患学官民の協力のもと、希少疾患に関する医療研究と創薬に注力し、患者中心の医療サービスを開発し、その成果を世界に向けて発信することを目指しています。 当コンソーシアムは、初期段階として神経筋疾患の医学研究と創薬に取り組み、以下の4つの主要な方針に基づいて活動を展開します。 第一の方針として、希少疾患のための治療薬の研究開発を促進し、社会的な課題として創薬プロセスを推進します。 第二に、希少神経筋疾患分野での研究成果を基に、他の希少疾患へのアプローチを拡大します。 第三に、エキスパートと協力し、患者中心の医療サービスの実現を目指し、ヒューマン・センタード・デザインを基にした医療の創出に取り組みます。 最後に、当コンソーシアムの成果を国内外に発信し、誰もが安心して多様な生活を享受し、希望を持ち続けられる社会の実現を目指します。 RDC Japanは、これらの活動を通じて、より良い未来を創造していきます。

メンバー

発起人代表
発起人一同

RDC Japan シンポジウム

日本希少疾患コンソーシアム発足記念シンポジウム

RDC Japan エンブレム紹介

 RDC Japan エンブレムを作成いたしましたNCNP神経研究所遺伝子疾患治療研究部の富成 司です。

 本エンブレムは、希少疾患に多い小児患者さんや遺伝的要因といった要素をベースに、 二つの曲線とそれらを繋ぎとめるように5色 ~それぞれ色の持つイメージから産(赤)患(緑)学(青)官(紫)民(橙)~ の直線を配置し、これらはDNA二重らせんをイメージしています。 さらに人をイメージできるように円(黄緑、緑)を加え、患者さん(黄緑)とそのご家族など支える方々(緑)を産患学官民で繋いでいるような形となりました。

 私はNCNPでデュシェンヌ型筋ジストロフィーや筋萎縮性軸索硬化症を対象とした病態・治療研究を始めてから、臨床医の先生方や患者会の皆様からのお話を耳にする機会が多く、 一刻も早く希少疾患の患者さんの希望となるような治療法を発見できるよう日々研究を進めております。 今回、RDC Japan 発足にあたり、発起人代表であり私の上司である青木先生からご依頼を受け、本コンソーシアムの顔となるエンブレム作成に携われたことを大変光栄に思います。

NCNP神経研究所遺伝子疾患治療研究部 特任研究室長富成 司(2024年2月6日)