「摂食障害相談ほっとライン」の情報がYouTubeの「精神的危機に関する情報パネル」に表示されるようになりました

「摂食障害相談ほっとライン」の情報がYouTubeの「精神的危機に関する情報パネル」に表示されるようになりました

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2023年4月20日
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター
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「摂食障害相談ほっとライン」の情報が
YouTubeの「精神的危機に関する情報パネル」に表示されるようになりました

発表のポイント

 YouTubeで摂食障害(注1)に関連するワードを検索すると、心の健康に関する相談窓口を案内する「精神的危機に関する情報パネル」において「摂食障害相談ほっとライン(注2)」の案内が検索結果の上部に表示されるようになりました。これにより、摂食障害相談ほっとラインの活動が広く周知されることが期待されます。

背景

 摂食障害(いわゆる拒食症・過食症)は、若い女性が罹患しやすい傾向はありますが、年齢、性別を問わず誰でもかかりうる疾患です。死亡率は約5%で、精神疾患の中では最も高い群に分類されています。国内での患者数は24万人と推定されています(精神保健福祉資料:2019年NDBデータ)が、患者の4割は医療機関に受診していないという欧米の調査結果もあります。摂食障害に悩む方々へ、適切な情報発信や相談窓口へ導くことが課題となっています。

発表内容

 近年、世界的に若い世代では、動画を利用した情報検索が一般的になっているといわれています。動画は、テキスト情報よりも視覚的にわかりやすく情報を得ることができるため、特に若者に好まれています。摂食障害に悩む患者さんも、動画から多くの情報を得ていると考えられており、動画による情報収集の影響は功罪両面あるとされています。適切な情報収集やサポートにつながる手段として期待できる一方、不適切な情報に触れて摂食障害の発症や悪化のきっかけになる危険性も指摘されています。
 今回、YouTubeで摂食障害関連ワード(拒食症、過食症、過食嘔吐、チューブ吐きなど)で検索をすると、心の健康に関する相談窓口を案内する「精神的危機に関する情報パネル」として摂食障害相談ほっとラインの案内が検索結果の上部に表示されるようになりました(下図)。

 YouTubeの「精神的危機に関する情報パネル」とは、自殺や自傷行為に関連するトピックの動画を視聴する際、また特定の健康危機や精神的苦痛に関連するトピックを検索した際に、危機的対応関連のサービスを提供する一般に認知された機関サポートが表示され、それらにアクセスできるようにするサービスです。同パネルは米国、英国、フランス、インド、韓国などでも実装されており、日本では2023年3月末から随時掲載されています。また、今後、このパネルは検索結果上部に加え、各摂食障害に関する動画の下にも順次掲載される予定とのことです。
 摂食障害相談ほっとラインは全国の患者さんとそのご家族を支援しています。YouTubeによる啓発活動により、摂食障害相談ほっとラインの活動が広く周知されることが期待されます。

結果

 このサービスは2023年3月末から開始され、同年3月のHPアクセス数は5,262件、相談件数は74件でした。これは、過去1年のそれぞれの月間平均値であるアクセス数4,010件、相談件数67件を上回りました。

用語解説

(注1)摂食障害
 摂食障害は、拒食・下剤乱用・過食後の嘔吐など体重を減少させる行動が意図的に持続することに特徴づけられる疾患で、患者の自己評価は体型や体重に大きく影響を受けます。年齢と身長から期待される体重の正常の下限を下回る痩せをきたす神経性やせ症/神経性無食欲症(Anorexia nervosa : AN)と、基本的に標準体重の範疇にある神経性過食症/神経性大食症は(Bulimia nervosa: BN)が摂食障害の中心概念です。

(注2)摂食障害相談ほっとライン
 摂食障害は、難治性疾患であり、専門的な治療を受けられる医療機関が限られています。厚生労働省・摂食障害治療支援センター設置運営事業により2014年から無料で医療機関を案内したり、対応相談を受けたりする施設として「摂食障害支援拠点病院」が宮城県、千葉県、石川県、静岡県、福岡県の5県に設置されました。
「相談ほっとライン」は5県以外の当事者・家族・医療機関・学校関係者などの相談に対応できるよう、2022年1月に国立精神・神経医療研究センター(NCNP)摂食障害全国支援センターが国立国際医療研究センター(NCGM)国府台病院心療内科(診療科長:河合啓介)に委託し、開設・運営しています。また、TwitterなどSNSを使用して情報発信を行っています。

20230420p-logo2.png摂食障害全国支援センター「摂食障害相談ほっとライン」
ご相談・お問い合わせ先:047-710-8869 火~金曜日の 9時~15時
(祝日、年末年始、お盆休みは除く)

ホームページ:https://sessyoku-hotline.jp
Twitter:https://twitter.com/ed_hotline
Facebook:http://facebook.com/edhotline/

摂食障害全国支援センター:https://www.ncnp.go.jp/nimh/shinshin/edcenter/

お問い合わせ先

★プレスリリースに関するお問い合わせ先

<摂食障害全国支援センターに関するお問い合わせ>
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
摂食障害全国支援センター
〒187-8551 東京都小平市小川東町4-1-1
TEL: 042-341-2711(代表)
e-mail:EDcenter(a)ncnp.go.jp

<報道に関するお問い合わせ>
■「摂食障害治療支援センター設置運営事業」について
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
総務課 広報室 広報係
〒187-8551 東京都小平市小川東町4-1-1
TEL: 042-341-2711(代表)
FAX: 042-344-6745
e-mail:ncnp-kouhou(a)ncnp.go.jp

■「摂食障害相談ほっとライン」について
国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(NCGM)
企画戦略局 広報企画室
〒162-8655 東京都新宿区戸山1-21-1
TEL:03-3202-7181 (内線:5097)<9:00~17:00>
FAX:03-5273-5254
e-mail:press(a)hosp.ncgm.go.jp

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