高照度光の中枢神経作用を応用した睡眠・覚醒障害、精神疾患の治療法

再学習と同期させる高照度光療法

 太陽や人工照明が発する光情報は、網膜から取り込まれた後、体内時計に送られるだけでなく、気分、恐怖、学習・記憶の調節に関わる脳領域にも素早く伝達されることがわかってきました。このことから、高照度光療法は、概日リズム睡眠・覚醒障害やうつ病の治療だけでなく、手続き記憶の定着情動記憶の消去を促す作用を介して、様々な疾患の治療に応用できる可能性があると考えられます。
 我々は、慢性不眠障害や一部の不安症で用いられる認知行動療法の効果を、高照度光療法の併用により、早期に発現させ、増強させる、新たな治療法の開発を目指しています。