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遺伝性筋疾患の遺伝学的解析
デュシェンヌ型(DMD)/ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)の診断フローチャート
デュシェンヌ型(DMD)/ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)の診断フローチャート
診断の標準的手順は時代とともに変化します。最近までは、MLPA法陰性の例には筋生検を行っていましたが、保険診療下でDMD遺伝子シークエンス解析が実施可能となってから、フローチャートが変更になりました。下記が現在の標準的診断手順です。
*1
MLPA(Multiplex Ligation Probe Amplication)
意義 : 全エクソンの欠失・重複が判定できます。DMD/BMDの約7割の患者さんにおいて遺伝学的診断が可能です。
*2
MLPA法で検出された「単一エクソン欠失」の確定について
意義:MLPA法での結果が「単一エクソン欠失」の際には、1)本当に単一エクソン欠失が存在する場合と、2)実際には欠失はなく、プローブ部位の微小変異によって当該エクソンが検出できていない場合があります。MLPA法で「単一エクソン欠失」の場合は、1)と2)を鑑別するために、プローブ領域を含むシークエンス解析が必要になります。
方法:MLPA法のプローブ領域での微小変異の有無を確認することが主たる目的とはなりますが、DMD遺伝子の全エクソン領域(前後数十塩基のイントロンを含む)の解析が行われます。
申込先:
公益財団法人かずさDNA研究所
にて
保険診療下で検査を実施
されていますが、その際にはMLPA法で単一エクソンの欠失があったことを記載する様にしてください(検査名:「筋ジストロフィー遺伝子検査」)。国立精神・神経医療研究センターでは解析を受け付けていません。
※2016年4月に「遺伝学的検査の実施に関する指針」において、DMDおよびBMDが疑われる場合、患者1人につき2回の遺伝学的検査の実施が保険診療で認められるようになりました。
*3
MLPA法で欠失/重複が検出されない場合の追加検査について
意義:MLPA法で異常が検出されない症例では、微小変異の有無を調べることが必要です。
方法;DMD遺伝子の全エクソン領域(前後数十塩基のイントロンを含む)の解析。
申込先 :
公益財団法人かずさDNA研究所
にて
保険診療下で検査を実施
されています(検査名:「筋ジストロフィー遺伝子検査」)。国立精神・神経医療研究センターでは解析を受け付けていません。
※2016年4月に「遺伝学的検査の実施に関する指針」において、DMDおよびBMDが疑われる場合、患者1人につき2回の遺伝学的検査の実施が保険診療で認められるようになりました。
*4
次世代シークエンス解析でも異常がない場合
DMD遺伝子のディープイントロンなどに変異があるか、DMD/BMD以外の筋疾患である可能性があります。このような例の診断には
筋生検が必要
です。筋生検検体を用いた免疫染色やウェスタンブロット法によりジストロフィン蛋白質の欠損によりDMD/BMDの確定診断が可能です。
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