睡眠ポリグラフデータバンク構築

 終夜睡眠ポリグラフ(Polysomnography: PSG)検査は睡眠中の脳活動(脳波)をはじめとした各種生理情報の観察に優れた臨床診断・評価ツールです。様々な睡眠障害の診断、重症度評価に寄与する客観生体指標として有用性が示されていますが、検査の実施に一泊以上の入院を必要とするため、実施できる医療施設は多くありません。このため、有用性を評価するための多くの検証データを単施設で集めることは簡単ではなく、正確な客観評価指標としての価値を十分高められずにいます。

 このため、本事業では日本国内のPSG実施機関と連携して、日本全国のPSG実施施設より睡眠障害・PSGデータバンクを構築し、様々な臨床課題を解決するための基盤を構築することを目的としています。

 本研究の成果は、睡眠障害の診断・重症度評価をPSG指標に基づく客観性の高い診断・評価法に発展させ、睡眠疾患治療薬の適正な処方を推進し、睡眠障害の病態解明にも貢献します。

 さらに、より安価な携帯機器を用いた、自宅で簡便に行える睡眠検査の臨床・研究実用化および、社会還元を目指しています。

リンク:https://www.ncnp.go.jp/guide/cost.html